柔らかな黒髪、青混じりの深い翠眼。太陽を知らぬ陶器の肌。十五の年になるまで表へ出ることを許されず、只管に魔法使いとしての能力のみを叩き込まれて育った少女。――古びたラジオが奏でる名も無き唄だけが唯一の、彼女にとっての非日常。//よく言えば淑やか、わるく言えば気弱。自己を主張することを知らない、大人しい性格。体力は皆無に等しくかなりの運動音痴、且つ非力。声が細く、通らないことを密かに気にしている。