ボクは物心ついた時には一体の羅刹と出会っていたんだ。その羅刹は変わりもので、ボクを殺そうとせずに生きるすべを教え込んだんだ。サバイバルの仕方と言ってしまえばそれで終わりなんだけど、むやみやたらと動植物を狩るんじゃなくて、必要なだけにするとか、奪った命を感謝して食べるとかそういうこと、野草の見分けかたなど多岐にわたるんだ。でもある日、彼はボクを人里に送りだしたんだ。その意味をボクは一生の宿題にした。