●盛り上がるライブ&ゲーム
「今年の学園祭も、とっても楽しいわ!」
すれ違う生徒達に挨拶をしながら、遥神・鳴歌(高校生エクスブレイン・dn0221)はニコニコと笑顔を浮かべた。その言葉通り、今年も学園祭を十分楽しめたと思う。手の中には、いろいろな企画でもらったお土産が沢山あった。
あれとこれと、ああ、あんなこともあったと、二日間遊んだ記憶が次々に浮かんでくる。周りの生徒達も、みんな楽しそうな笑顔を浮かべているようだ。教室や展示会場からは、まだまだ楽しそうな声が響いていた。
ふと、時計を確認する。
「わ、もうこんな時間ね!」
鳴歌は人気投票結果を取り出して、今一度確認する。
「さて、『ライブ&ゲーム』部門に行かなくちゃ。きっとみんな喜ぶわね」
鳴歌は楽しそうに呟いて、『ライブ&ゲーム』部門へと急いだ。
今年はこの部門の結果発表を任されたのだ。
きっと喜んでくれる。そう思うと、自分もワクワク楽しくなってきた。
●第3位~ラジオ放送制作部~
ラジオ放送制作部 学園祭ニコ生ラジオ(たぶん)
ラジオ放送制作部には、今年もたくさんの生徒達が顔を見せているようだ。特に目立つのが、水着姿の生徒達である。
「ふふ、やってるやってる。放送が終わったところかしら」
鳴歌は邪魔にならないように、放送室を覗いてみた。
「放送お疲れ様でした」
花園・桃香(はなびらひとひらり・d03239)が周りを見て、労いの声をかけている。
「昼も夜もボリュームたっぷりでしたね~!」
無道寺・藍(ワールウインド・d04139)はそう言って、小さく拍手をしているようだ。その他にも、放送を楽んでいたリスナーたちが、無事の放送終了を祝って雑談をしている。
「放送お疲れ様です」
タイミングを見て鳴歌が皆に声をかけた。
「鳴歌さんですか。こんにちは、放送が終わりましたよ。相変わらず、凄いボリュームでしたね」
鳴歌に気付いた海堂・詠一郎(ラヴェイジ・d00518)が手を挙げて挨拶する。周りの生徒達も、鳴歌を見て手を振った。
今年もラジオ放送制作部による水着の宣伝放送は盛り上がったようだ。
「やあ、いらっしゃい。ゲスト出演希望だったかな?」
そこへ放送を終えた来栖・清和(武蔵野のご当地ヒーロー・d00627)がやって来た。
鳴歌は違う違うと手を振って、こほんと咳ばらいをした。
何となく、周囲の生徒達も雑談をやめて鳴歌に注目する。
「では、発表です! 今年はラジオ放送制作部さんの『学園祭ニコ生ラジオ(たぶん)』が人気投票で第3位に選ばれました!」
いつもより少しだけ改まった口調で発表すると、わっと周囲から声が上がった。
「おめでとう!」
「宣伝ありがとう、毎年楽しみにしてました!」
次々にお祝いの声が上がる。
「本当に?! それは凄い。臨時の放送をしたかいがあったよね」
清和が言うと、自然と拍手が巻き起こった。
「おめでとう、良かったね!」
「はい、ありがとうだね」
鳴歌と清和はがっちり握手して、喜びを確かめ合う。
拍手の音が、ずっと響いていた。
「それで、放送内容はどうだった? 聞かせてほしいな」
鳴歌が言うと、生徒達が再び放送について話に華を咲かせ始める。
楽しそうな生徒達の話にしばらく耳を傾けた後、鳴歌は次の企画へと向かって行った。
●第2位~武蔵坂軽音部Secret Base~
音楽空港~武蔵坂軽音部LIVE2018~
「けいおんエアポート、特設カフェテリア。もこもこをシロップで溶かすの、美味しかったな」
鳴歌が次に訪れたのは、武蔵坂軽音部Secret Baseによる特設カフェテリアだ。
つい数時間前に、『中もこもこ・サンドストーム』の綿雲氷を食べたことを思い出す。ちなみに、氷はミルク氷を選んだのだ。
「こんにちは!」
元気よく挨拶すると、カフェでくつろいでいた皆が手を振ってくれた。
今はライブの時間ではないようで、皆自由にくつろいでいる。
「今日は暑いです。鳴歌さん、また食べに来たのですか?」
しゅわしゅわしゃくしゃくとレインシャワーのミルク氷を食べていた北南・朋恵(ヴィオレスイート・d19917)が鳴歌を見た。
「わかるわよ。今日は本当に暑い日だものね」
氷を食べ終えた秋津・千穂(カリン・d02870)が頷く。
「おう、鳴歌じゃねーか! また氷食べて行くか?」
そこへ、万事・錠(オーディン・d01615)が現れた。
「冷たい物、食いたいもんなー」
一・葉(デッドロック・d02409)の姿もあるようだ。
「それは魅力的なお誘いだけどね! コホン」
ひんやりとした氷に心惹かれながら、鳴歌がすっと背を伸ばした。
「おめでとう! 武蔵坂軽音部Secret Baseさんの『音楽空港~武蔵坂軽音部LIVE2018~』が、今年の人気投票で第2位に選ばれました!」
そう言うと、周囲に「おおっ」と、どよめきが広がる。
「マジか!」
「凄いですね! やりましたね!」
錠と朋恵がハイタッチして喜び合う。
「そりゃ目出度いな」
葉もぱちぱちと拍手した。
「おめでとう!」
「演奏も凄く良かったよ」
「また音楽聞かせてよね。楽しみにしてるから」
カフェでくつろいでいた生徒達も次々にそう言って拍手する。次のライブに向けて準備していた部員達も顔を覗かせ喜び合った。
「良かったわね! それに綿雲氷、とっても美味しかったわ」
鳴歌も嬉しくなって、ニコニコと拍手をする。
「ライブの時間にも宜しくだぜ」
「そうだな」
部員達の言葉を聞いて、周囲の生徒達が頷き合う。
鳴歌はライブの盛り上がりを思いながら、次の企画へと進んで行った。
●審査員特別賞~夢幻回廊~
ドリームランドと秘密の部屋と絶対不可能大作戦
「ええと、ここが『ドリームランドと秘密の部屋と絶対不可能大作戦』ね」
鳴歌が次に訪れたのは、夢幻回廊の出し物の入り口だ。
中を覗いてみると、かけそばをすすりながら生徒達が出し物について話し合っている。
神終・人(酔生夢死・d12336)がキリっとした表情でこう宣言した。
「無限回廊は百合を応援しています」
「……?」
鳴歌は首を傾げる。
何度かの言葉のやり取りの後、加持・陽司(陽射しを抱いて・d36254)は手のひらをくるくる回してこう言った。
「神ゲー! 神ゲーでしたわ手のひらクルー!」
「ダブル狂戦士で行けばなんとHPが1アップ」
楽しそうな小向・残暑(絵本の魔法・d36555)の声。
「シフォン先輩の威嚇が可愛いですのです」
「えっと、ふぁいとっです」
フェリス・ジンネマン(リベルタカントゥス・d20066)とアイスバーン・サマータイム(車持皇子・d11770)は参加者を応援するように楽しそうな声をあげている。
「とにかく、楽しそうね」
鳴歌が言うと、蕎麦を食べていた生徒達が一斉に振り向いた。
「鳴歌ちゃんだ、いらっしゃい。冒険へ出発に来たのかい?」
人が言う。
他にも、初心者なら剣士が良いとか、魔術師(魔法少女)はどうかとか、色々声が上がった。
「へえ、なるほど。確かに、初期ステータスが大切……って、はっ!」
職業とステータス表を眺めて冒険の旅に出ようとしていた鳴歌が、使命を思い出し顔をあげた。
「冒険の旅は楽しそうね! でも、その前に発表があるの」
どうしたんだと、皆が一瞬口を閉ざす。
「今年は夢幻回廊さんの『ドリームランドと秘密の部屋と絶対不可能大作戦』が審査員特別賞に選ばれました!」
鳴歌の声が、周囲に響くと、皆が一斉に立ち上がって声を上げる。
「そりゃすごい」
「おめでとうー!」
「暗殺者になったかいがあった」
などなど、祝う言葉が飛び交う。
「本当ー。そりゃ嬉しい。遊んでくれたみんなのおかげだよねぇ」
人がそう言うと、皆が盛大に拍手をした。
「よかった! それじゃあ、わたしも行ってみようかな」
鳴歌がダイスを借りて、道順に進み始める。
HPを計算しながら攻撃を繰り返し、十分に冒険を楽しんだ。
ようやくエンディングにたどり着き、鳴歌はどこか夢心地で次の企画へと向かって行った。
●第1位~光画部~
コスプレ&水着写真館 今年一番の写真をあなたへ!
光画部へ足を踏み入れた鳴歌は、自分の着たフリルたっぷりのパジャマを思い出し笑顔になった。サイコロが語ってくれたパジャマを見て、保戸島・まぐろ(無敵艦隊・d06091)が似合っていると言ってくれたことは、とても嬉しかった。
「あら、鳴歌じゃない。いらっしゃい、またコスプレしていく?」
鳴歌に気付いたまぐろが声をかけてくれた。
「ありがとう。大盛況ね」
周囲を見回すと、水着の記念撮影に訪れた生徒達や、コスプレをして遊ぶ生徒達の姿が見える。
「最後の最後で、水着見せに来た!」
と、赤い魅惑のビキニを身に着けているのは白石・明日香(教団広報室長補佐・d31470)だ。
「セクシーなのです!」
その姿を眩しそうに見つめるのは日野森・翠(緩瀬の守り巫女・d03366)だ。翠は手にしたカメラで、せっせと希望者の写真を撮影している。
「軍服? ってやつなのです?」
とある有名な国の軍服に袖を通しているのは紅・なこた(そこはかとない殺人鬼・d02393)。
「おおー、これはカッコイイな! 安心して人に見せられる感じだ……!」
桐生・桜(薄紅の炎心・d06705)はピシッとした制服に身を包んでいる。
他にも、水着を披露しに来ている生徒達も大いに盛り上がっているようだ。
「では、注目してください!」
頃合いを見て、鳴歌が手を挙げた。
まぐろがどうしたのかと首を傾げる。他の皆も、一斉に鳴歌へと注目した。
「今年の人気投票第1位が、光画部さんの『コスプレ&水着写真館 今年一番の写真をあなたへ!』に決定しました! おめでとう!」
「ええっ?!」
「本当に! 嬉しい!」
驚きながらも、翠とまぐろが手を取り合って喜びの声を上げた。
「凄いじゃないか!」
「おめでとう」
「1位、良かったね!」
周囲で撮影していた生徒達がまぐろたちに次々に声をかける。
「皆さん、本当にありがとう! まだまだ撮影会は続くから、楽しんで行ってね」
まぐろがそう言うと、わっと喝采が巻き起こり、辺りは拍手に包まれた。鳴歌も惜しみない拍手を送る。
「本当に嬉しいです」
「頑張ったものね」
皆の祝福に包まれながら、光画部の部員達は喜びを分かち合った。