変わりゆく世界のために

    <世界の現状について>

     世界視察旅行及び、多くの灼滅者の調査によって、サイキックハーツ大戦後のエスパー及び灼滅者について、以下のような状況が確認されました。
     以下の状況を踏まえ、灼滅者が今後、どのように世界と関わっていくかについて話し合っていきましょう。

     話し合いの期限は8月11日(土)朝8時30分です。

    ●社会情勢について

     現在は、各国政府の尽力もあり、劇的な社会情勢の変革などは発生していません。
     多くの市民も『突然得られたエスパーの力が、いつ突然無くなるかわからない』と考え、堅実な暮らしを継続しているようです。

     エスパーはバベルの鎖によって物理ダメージ無効ですが、痛みなどは感じる為、警察や軍隊による犯罪者の制圧も行うことが出来ています。
    (拳銃で射撃しても相手を殺す事はできなくなっていますが、『制圧用のゴム弾』で殺さずに制圧したり、格闘技などで抑え込む事も可能です)

     ESPによる犯罪についても、世界の犯罪に占める割合に比べれば微々たるものです。
     逆に、物理ダメージ無効の効果により、食事を摂らなくても死ななくなった為、貧困を理由に犯罪に走る人が減った為、犯罪の発生率自体は減少しているようです。

     経済活動については、全人類のエスパー化により、特定の商品の売れ行きが悪化しており、そういった商品を扱う企業などの業績が悪化し始めているようです(葬儀場、外科医、医薬品、健康食品、保険、介護など)。
     今すぐに倒産するという事は無いと思われますが、近い将来に業界の再編などが発生するかもしれません。

    ●エスパーの闇堕ちについて

     ジェルトルーデ・カペッレッティ(朱雀・d26659)さん、師走崎・徒(流星ランナー・d25006)さん、百合ヶ丘・リィザ(水面の月を抱き締めて・d27789)さんを始め、多くの灼滅者が、エスパーの闇堕ちの危険性を考えて、警戒活動を行ってくれました。
     この結果、現在までの時点で、エスパーが闇堕ちする事件は一件も発生していない事が判明しました。

     ソウルボードが消失した事と関係があると思われますが、エスパーの闇堕ちは、今後とも発生しないと考えて問題は無さそうです。

    ●灼滅者の癒しについて

     灼滅すべきダークネスがいなくなった事で、灼滅者が『癒し』を得られなくなる事を危惧して、天方・矜人(疾走する魂・d01499)さんらが調査を進めてくれました。
     その結果、ダークネスを灼滅する事が無くなった事が理由で灼滅者が闇堕ちする現象は、現時点で発生していない事が判明しています。

     こちらも、ソウルボードが消失した事と関係があると思われ、エスパー同様に闇堕ちが発生しなくなった可能性があります。
     勿論、癒しを得られない期間が長引く事で将来的に闇堕ちが発生する可能性は残っています。今後も経過観察は必要でしょう。

    ●人造灼滅者について

     人造灼滅者の生命維持について、神無月・佐祐理(硝子の森・d23696)さんや、有城・雄哉(蒼穹の守護者・d31751)さんらが、調査を行いました。
     その結果、薬物投与の量を徐々に減らしたり、投与間隔を広げていっても、生命維持になんら問題が無くなった事が判明しました。
     現時点で、完全な薬物投与の中止までは行っていませんが、ゆくゆくは、薬物投与の完全中止も視野に入れて、経過を観察しています。

     確実な理由は判明していませんが、全人類がエスパー化したことで、人造灼滅者の元となる一般人部分もエスパー化し、物理ダメージ無効となり、その結果、薬物投与による生命維持が不要になったという説が有力となっています。

    ●エスパーの犯罪者について

     朝川・穂純(瑞穂詠・d17898)さんらが調査していた、エスパーの犯罪問題についても、調査結果がまとまりました。
     調査によると、まだごく少数ではあるものの、犯罪者もエスパー化した事による問題は徐々に顕在化し始めているようです。
     幸い、攻撃的なサイキックが使用できるわけでは無い為、犯罪者の捕縛は問題なく行われていますが、ESPの使用による犯罪などは、法整備も遅れており、野放し状態のようです。
     また、ESPを利用しての刑務所からの脱獄なども発生しており、なんらかの対策が必要かもしれません。

    ●宗教団体について

     既存の宗教団体、或いは、全人類のエスパー化後に発足した新興宗教団体については、黒乃・璃羽(ただそこに在る影・d03447)さんが調査してくれました。
     宗教団体については、エスパー化という新たな状況を受け入れる為の精神的支柱として有効に働いているようです。
     宗教団体のコミュニティに参加する事で、エスパーになった後も、普段通りの日常を続けやすくなっているのかもしれません。
     稀な例ですが宗教団体が犯罪結社のようになってしまったケースもあるので、こちらは、なんらかの対策が必要になるでしょう。

    ●国家・政府からの要請

     松原・愛莉(小学生・d37170)さんをはじめ、多くの灼滅者に、様々な国家の調査員が接触を図っています。
     全人類のエスパー化と同時に、情報が正確に伝わるようになった事で、各国の情報局などが武蔵坂の情報を得る事ができるようになったのでしょう。
     彼らは、独自の調査により、武蔵坂の武力を理解している為か、高圧的な態度には出ていません。
     多くの接触は、相応の報酬を約束した上で、警察・軍事の部門で役職について欲しいというものだったようです。

     また、志穂崎・藍(蒼天の瞳・d22880)さんの報告によれば、灼滅者が犯罪を起こした場合に、取り締まる体制は存在するかどうか等といった情報も得ようとしているようです。

     米国・中国・ロシアなどの超大国の一部は、かつて政府を裏から操って来たダークネスに替わり、武蔵坂学園の灼滅者達の協力を得て、自国が新たな世界秩序を構築するという野望をもっているようにも見受けられます。
     一方で、EU加盟国を初めとする多数の国は、国連主導での世界警察のようなものが理想だと考えているようです。
     なお、日本政府は特に展望を持っておらず、現時点では各国の動静をうかがうのに終始し、何の行動も行えていないようです。

    <話し合いの議題について>

     黒絶・望(愛を望む幼き心の果実・d25986)さん達からは、今後の人類の在り方や法整備を提案すべき時期にきたとして、武蔵坂学園の立場を明確にし、その内容を、世界各国に提案して『国際会議』を行うべきだろうという提案がありました。
     世界視察旅行によって得られた情報などからも、話し合いを行う良いタイミングであると考えられます。

     議題は大きく分けて【6つ】です。
     それぞれに相談掲示板を設けていますので、意見がある方は発言をお願いします。
     一定期間の後、掲示板での意見を元に改めて投票を行い、各議題についての方針を決定します。

    (1)灼滅者の所属について

     灼滅者が今後、国連に所属するか、或いは、米・中・露といった超大国に所属するか、或いは、世界各国に別々に所属するか、或いは、日本に所属するかなどを話し合います。
     既存のどの国家や組織にも所属しない、『灼滅者のみの独立国』を新たに建国する事も可能でしょう。
     併せて武蔵坂学園を存続するかについても、考える必要があるでしょう。

     

    (2)法整備について(ESP)

     ESPを悪用した犯罪行為に対する法整備をどうするかなどを話し合います。
     エスパーは個人ごとに異なるESPを所持しています。
     そのため、『従来の証拠主義では、全ての犯罪を取り締まる事は不可能』なのは間違いありません。
     他人の財布から気づかれない程度にお金を抜き取るESPなど、表に出ない犯罪も多くあると思われます。
     ESP犯罪自体をどう取り扱うか、検討する必要があるでしょう。

     

    (3)法整備について(灼滅者)

     灼滅者の法律的な位置づけを考えます。
     灼滅者は、各国の法律に、どの程度従うべきでしょうか?
     法律に完全に従う場合、灼滅者の『殲術道具の所持』なども制限されますし、サイキックやサーヴァントを使用可能な状態が『凶器の所持』に該当するのならば、日常生活を送るのも難しくなります。
     また、独裁国家などで『元首の言う事が法律』のような地域があった場合、その法律に従うことは問題があるでしょう。

     現状、世界の国家が全て敵に回ったとしても、武蔵坂学園はその全てを打ち砕き、容易く勝利する事が可能です。
     そのため、灼滅者は一切の法律に従う必要は無いとしても構いません。
     ですが、エスパーと灼滅者の良好な関係を考えるならば、なんらかの法整備が必要になると思われます。

     

    (4)国家間の紛争の調停について

     全人類がエスパーとなった事で、紛争などの解決が難しくなりました。
     軍事力による均衡が正しく働かなくなる事で、国際秩序が維持できなくなる可能性があります。
     軍事力に代わる抑止力となりうるのは、灼滅者の力しかありません。
     灼滅者の力をどのように使用するのかを話し合いましょう。

    ※例
     例えば、全人類のエスパー化が行われた時点の『国境及び権益』を原則として、それを変更しようとする試みは灼滅者が赦さない……というルールを定める、等が考えられます。このルールの場合、国際的な秩序が維持されるメリットはありますが、発展途上国は永久に発展途上国のままであるといった問題点があります。

     

    (5)犯罪者への対処について

     法整備などが完了するまで、対症療法として、『ESPを悪用した犯罪者の捕縛や刑務所からの脱獄の阻止』などは、灼滅者が行う必要があるかもしれません。
     誰が、いつ、どのように行うべきか等を話し合いましょう。
     この話し合いと投票の結果のみ、すぐに実際の行動に反映されます。

     

    (6)残存ダークネスについて

     ダークネスの個体数は激減し、組織的な行動が行えなくなったのに加え、今後の新たな闇堕ちも発生しない可能性が高く、ダークネスが人類を支配する可能性は消えました。
     ですが、サイキックハーツに魂を預けなかったために消滅しなかった、僅かなダークネスは残存し、今も身を隠しています。
     ダークネスが出現した場合、対処できるのは灼滅者のみです。どのように対処するかを話し合いましょう。

     武蔵坂学園に従うアイドル淫魔など、人類に危害を加える考えの無い者もいます。
     全てのダークネスについて一律に定めるべきかどうかも、議論の余地があるでしょう。