第１話「青のファンタジー」

■オープニング

　帝国軍の台頭により、壊れた世界「ブルーグラウンド」の勢力図は大きく変化した。
　世界最大の浮遊大陸ビフレストを擁する帝国軍は、産出される豊富な詫び石を「浮遊大陸の維持」には回さず、その殆どを「カード勇者の召喚」にじゃぶじゃぶ注ぎ込み、瞬く間に周辺国家を制圧していった。
　しかしこれでは、例え勝利したとしても、己が大陸の滅亡は避けられぬ筈なのだが……。

「ボ、ボスコウ！　アンサラー大陸を『墜とす』など、認めんぞ！」
　狼狽して叫ぶ帝国皇帝・ザイフリートに対し、しかし大将軍・絞首デッキのボスコウは、傲岸たる態度で言葉を返す。
「やれやれ、お得意の予知で見抜かれましたか。浮遊大陸のひとつやふたつで大げさな。必要ならば、我が『絞首デッキ』によって、それ以上の領土をゲットして参りますよ」
「馬鹿な！　浮遊大陸には民衆が、人の命が乗っているのだぞ！？」
「……皇帝陛下」
　静かな声色と共に入ってきたのは、帝国内で最大勢力を誇る宗教団体「詫び石教」の主。神聖教皇・朱雀門瑠架であった。
「皇帝陛下、アンサラー大陸は【贄】でございます。遮幸神ジャブ様さえ再臨すれば、民草は全て蘇り、この世界には無限の詫び石がもたらされます。信じて、陛下の最強デッキのお力を、私共にお貸しください……」

「帝国軍の目的は『遮幸神の再臨』。このままでは世界が滅ぶ！」
　反乱軍の忍び・紫堂恭也の持ち帰った情報は、反乱軍に大きな動揺をもたらした。
「帝国軍に墜とされた僕の祖国……その二の舞いにはさせない！」
　全身を伝説の神器で固めた、亡国の王子・タカトが怒りに燃える。
「ですが、これは逆にチャンスです。『アンサラー大陸』『詫び石大神殿』、そして『帝国首都ビフレスト』。この３か所に、帝国軍最強の３人……３軍団が分散配置される今こそ、帝国打倒の好機です」
　反乱軍リーダー・グリゼルダは、そう断言する。
「皆さん、カードデッキを調整してください！　勇者達を使った総力戦により、今ここで、帝国の圧政を終わらせるのです！」

　さあ、詫び石でカードを揃え、8体の「カード勇者」を召喚して共に戦え！
　カード使いたる君の決断が、この戦いの趨勢を握る！
　君は、「帝国軍（悪）」と「反乱軍（善）」の、好きな方に味方できるぞ！

■参加勢力を選択してください

(1)アンサラー大陸を墜とす

「帝国軍」に味方し、大将軍・絞首デッキのボスコウと共に、浮遊大陸・アンサラー大陸を破壊します。カード勇者達を放ち、浮遊大陸を破壊しましょう。ただし、実は人間の犠牲は不要で、アンサラー大陸さえ墜落させれば儀式は成立します。

(2)アンサラー大陸を守る

「反乱軍」に味方し、亡国の王子・タカトと共に、浮遊大陸・アンサラー大陸を防衛します。カード勇者達を放ち、浮遊大陸の墜落を阻止しましょう。指揮を執る大将軍ボスコウを撃破すれば、帝国軍を撤退に追い込むことが可能です。

(3)遮幸神ジャブを再臨させる

「帝国軍」に味方し、神聖教皇・朱雀門瑠架と共に、遮幸神ジャブを再臨させるため儀式を行います。カード勇者を召喚して詫び石大神殿を防衛し、儀式を完遂しましょう。(4)との戦力比に応じて、遮幸神ジャブの再臨の成功度が変化します。

(4)詫び石大神殿を破壊する

「反乱軍」に味方し、反乱軍の忍び・紫堂恭也と共に詫び石大神殿を破壊することで、遮幸神ジャブの再臨を阻止します。カード勇者達を率い、破壊活動を行いましょう。戦力が優勢なら、神聖教皇・朱雀門瑠架の暗殺も狙えます。

(5)帝国首都ビフレストを守護する

「帝国軍」に味方し、帝国皇帝・最強デッキのザイフリートと共に帝国首都ビフレストを防衛します。カード勇者達を放ち、帝国首都ビフレストを反乱軍から守りましょう。ザイフリートが勝利すれば、戦後は帝国が全世界を支配します。

(6)帝国軍を打倒する

「反乱軍」に味方し、反乱軍リーダー・グリゼルダと共に帝国首都ビフレストを守る帝国軍を打倒します。カード勇者達の力で、ザイフリート率いる帝国軍に立ち向かいましょう。勝利すれば、反乱は全世界に波及し帝国は崩壊します。

■リプレイ

●浮遊大陸アンサラーの最期
　ブルーグラウンドの北辺に位置するアンサラー大陸。
　荒涼とした大地を採掘して得た詫び石を用い、浮遊大陸を維持することで、不健康な肌の色をした国王の元、人々は力強く生活していた。
　だが、それもつい先日までの話。今では帝国に征圧され、更に、遮幸神ジャブの【贄】に選ばれ、いままさに滅ぼされようとしていた。
「我は、お前達が羨ましい」
　今まさに崩壊の瀬戸際にあるアンサラー大陸の上空に、帝国軍の大将軍ボスコウの立体映像が浮かび上がる。
「お前達のような無価値で愚鈍な人間に生まれていれば、遮幸神ジャブ様を降臨する【贄】となれたというのに。あぁ、我の有能さが憎い」
　舞台俳優のように嘆くボスコウは、言葉とは真逆に、今から大陸と共に沈み滅びるアンサラーの市民達を、虫けらのように見下していた。
「さぁ、詫び石をジャブジャブ使って、アンサラーを堕とすのです」
　アンサラー墜落まで、残された時間は、あと僅か。

「勇者タカト、突入するのは今しかありません」
　七六名・鞠音（戦闘妖精・d10504）の言葉に、この世界のものとはデザインが全く違う、勇者の鎧と勇者の兜を身につけた、勇者タカトが頷いた。
「Ｚ・Ｚ・Ｚ・ゼングントツニュウ！」
　勇者タカトの突入号令と共に、勇者達が、詫び石採掘鉱山の帝国軍へと攻撃を開始した。
　狙うは、大将軍ボスコウの首一つ。
　反乱軍は、今、一本の光の矢となりて、帝国軍の中枢へ向けて放たれたのだ。
　帝国軍の有象無象を切り裂き進む反乱軍。
　だが、その攻性が限界点を迎えた所で、帝国軍は切り札を切ってきた。
「来るのはわかっていたぜ、王子様」
　反乱軍の前に立ちふさがったのは、帝国軍にその人ありと言われた黒騎士、神桜木・理（空白に穿つ黒点・d25050）だった。
　漆黒の武装に身を包んだ理は、デッキを展開し、勇者タカトに戦いを挑む。
　タカトもまた、勇者召還の構えを取る。
「Ｕ・Ｕ・Ｕ・ユウシャショウカン！」
「遅い、荒野の黒鷹・グリッド！　駆け抜けろ」
　先に召還を開始したのはタカト。だが、勇者が攻撃に転じたのは理が先であった。
　後の先とでも言うべきだろうか。
　勇者グリッドにより召還したての勇者を潰されたタカトが新たな勇者を召還しようとすると、
「セリオス、豹の爪だ！」
　理が、更に新たな勇者を召還して場を支配する。
　戦いを楽しむのでは無く、勝つ為に全力を尽くす理の真骨頂であったろう。
「我がデッキこそが強靭っ！　無敵っ！　最強！」
　そして遂に、召還勇者の攻撃をその身に受け続けた、タカトが戦場に倒れた。
　ガシャンガシャン。
　勇者の鎧と兜が地面に散乱する。
　タカトの肉体は肉片になるまで破壊されていたが、勇者の鎧と兜は、ほぼ無傷のようだった。
「反乱軍などこの程度か、やはり、俺の敵はボスコウのようだ。さらば」
　理は残された反乱軍の鎮圧を配下に任せると、アンサラー墜としの最終指揮をとるため戦場を退いたのだった。

「タカトー！」
　無残に敗北した勇者タカトの元に駆けつけた鞠音は、勇者の鎧と兜を手に取り、タカトの死に浮き足立つ反乱軍を振り返った。
「勇者タカトは死にました。でも、戦いはまだ終わっていません。勇者の戦いを引き継ぐ事が必要なのです！」
　鞠音はそう言うと、勇者の鎧と兜をガシャンガシャンと装着した。
　年齢も性別も姿も違ったはずなのに、勇者の鎧兜を装着したその姿は、勇者タカトと瓜二つであった。
「勇者とは勇気あるものの事。中の人など関係ありません！」
　そう言い切った鞠音に、反乱軍の仲間達は歓声をあげ、これまで以上の進撃を開始したのだった。

「勇者タカトを討ち取ったとは幸先がいい」
　作戦の推移を見届けながら、優雅に紅茶を楽しんでいたボスコウ大将軍は、その報告に口角をあげる。
　とても悪い笑みだった。
　だが、その笑みは、すぐに崩れ去るる事となる。
　勇者の鎧と兜を装着した鞠音が、本陣に切り込んできたからだ。
「勇者タカトは討ち取ったのでは無かったのですか！」
「勇者タカトは死にました。でも、人々の心に勇気がある限り、勇者は何度でも蘇るのです。中の人など居ないのですから！」
　激昂するボスコウに、鞠音が高らかに宣言し、そして勇者の戦いが開始された。
「なにが中の人などいないだ。我が絞首卿デッキで、中の人ごと緊縛殺してくれる」
「勇者召還！　わたしの圧倒的巨乳に抱かれて死になさい！」
「ならば、こちらも勇者召還！　現れよフォビアの群れ！」
「それを待っていました！　特殊効果、巨乳美少女の魅了！　フォビアはその攻撃対象を所有者に向ける。死になさい、ボスコウ！」
「ぐぁぁぁ、そんあバカなぁ。この私が、敗れるとはぁ」
　自らのデッキに裏切られ、大将軍ボスコウは敗死する。
　それは、反乱軍の勝利を意味したのであろうか。
　いや、それは違う。
　大将軍ボスコウなど、ただの小物。
　本当の敵は、勇者タカトを殺害した、理であったのだ。

「反乱軍もアンサラ―も、ボスコウと共に堕としてくれよう」
　大将軍ボスコウごとアンサラーを墜とし、自分が大将軍となろうという野望に燃える理が、起動直前でジャブジャブしていた詫び石を彼の勇者デッキで暴走させ、予定よりも早く崩壊を開始させていたのだ。
「この功績で、俺は大将軍になる。ボスコウも反乱軍も、俺の踏み台でしかなかったのだ」
　こうして、アンサラーは多数の人間の命と共に墜落し【贄】となった。

●詫び石大神殿の攻防
　帝国首都ビフレストの一角に、詫び石煌めく大神殿が鎮座している。
　それこそが、「詫び石教」の中枢、詫び石大神殿であった。
　大神殿では、遮幸神ジャブを召喚するべく、昼夜を問わず儀式が続けられている。
　無数の詫び石が回転する祭壇にじゃぶじゃぶ捧げられ、瞬く間に溶けていく。
「折角だから自分はこの青い石をじゃぶじゃぶするっす！！はーいるしゃこーしーん！！あっはっはっはっは！！」
　ノイアール・クロックス（魂魄千切・e15199）が高笑いしながら、詫び石をじゃぶじゃぶと投げ込み石臼型の祭壇をぐるぐると回す。
　それはあたかも、ガチャ中毒に陥ったゲーマーがガチャを回すかの如くであった。
　遮幸神ジャブの再臨には、それだけの詫び石が必要となるのだ。
　この詫び石を集めるため、どれだけの浮遊大陸や人々の生活が犠牲となったのか。
　だが、朱雀門瑠架の表情は揺るがない。

「回転数こそ全て！　詫び石を捧げよ！！　今こそ遮幸神ジャブ、復活の時！！」
　ルーシュカ・アデレール（冥夢夜行・d09668）が高らかに宣言する。
　遮幸神ジャブの復活に向けた儀式は、もう間もなく完遂されようとしていた。
　だが、儀式を続けていた神聖教皇・朱雀門瑠架の元に、吉報がもたらされる。

「アンサラー大陸が墜ちましたか。ボスコウ様は亡くなられましたが……これで儀式は完遂されます！！」

　だが、その時だ。大神殿を守る詫び石魔法フィールドが、大きく揺れた。
「クッ、思ったよりも守りが厚い！！　でも、正義は我にありよ！！」
　反乱軍の南谷・春陽（インシグニスブルー・d17714）は、敵の守りに顔をしかめながらも、カード勇者達を召喚していく。
「来たれカード勇者達よ、レッツファイト！　遮幸神の再臨だなんて、絶対にさせないわ！」
「ヒャッハー！！　良い詫び石教団員は、死んだ詫び石教団員だけでございますわよ！」
　ケイト・クリーパー（灼魂乙女・e13441）の繰りだした碧之神奈備・カナト・ミノリ（c02601）が障壁を叩きつけ、詫び石大神殿を覆う詫び石魔法フィールドを激しく揺さぶる。
「なんだ……？　何を言っているまるで意味が分からんぞ？」
　戒道・蔵乃祐（プラクシス・d06549）が、首を捻りながらケイトの迎撃に向かっていく。
「さあ、くらえ！　俺のレアカードロイヤルストレートフラッシュ！　ドロー！　ドロー！　ドロー！　ドロー！　ドロー！　もういっちょドロー！　カードパワー！」
「勇者デッキは８枚でございますわよー！！」
　ケイトの動揺も意に介さず、蔵乃祐は大神殿を守るべくカードを引いていく。
　厳島・灯子（ウィニングランナー・d25323）もまた、遮幸神ジャブを讃えながら反乱軍との戦いを繰り広げていた。
「KAKINせよ！KAKINせよ！偉大なる遮幸神ジャブ様に信仰心をジャブジャブ捧げるのだ！ KAKINせよ！KAKINせよ！偉大なるジャブ様の為に、燃え尽きるほどにガチャを回せ回せぇー！ KAKINせよ！KAKINせよ！KAKINせよ！KAKINせよ！」
　その姿は、まさに信者の鑑だ。

　神殿の戦いは、帝国側の優勢で進んでいた。
　一発逆転を狙って瑠架暗殺のために神殿に潜り込んだ者達は、戦城・橘花（今ここに・d24111）が仕掛けた罠の餌食となっている。
「この私、忘却デッキの使い手センジョーを甘くみましたね」
　トラップに引っかかった紫堂・恭也は、デッキを展開しようとする。
「これは皇帝陛下が決めたこと。お前達のやってることは反逆罪横領罪器物破損名誉棄損その他諸々えとせとらえとせとら……つまり何が言いたいかというとお前達の親族も被害を受けるぞ！　それでもいいのか！」
「まだ、俺の命は尽きてはいない……！！」
「そうか」
　もはや言葉は通じぬと、橘花は物語・メロス（a38133）を召喚して恭也を叩き潰した。
「紫堂さん、そんな……こうも簡単に！？　せっかく珍しく格好いいところを見せてると思ったのに！？」
　リーズレット・ヴィッセンシャフト（陽姫様の下着を守る騎士・e02234）が嘆きの声を上げる。彼女によって罠から助け出された恭也は、か細い声で言う。
「ふっ、お前が俺の死を看取る天使か……」
「何を言っているのかさっぱり分かりませんけどこの戦いが終わったら結婚しましょう！！」
　手近に結婚式向きの神殿もあることだし。
　そう決意するリーズレットだが、その時、あらゆる物質を貫いて詫び石の如き輝きが神殿を満たした！！

「これは、まさか……」
「遮幸神ジャブが、再臨するのですね！」

　反乱軍が絶望の呻きを、帝国軍が歓喜の声をあげた──。

●帝国首都、燃ゆ
　詫び石煌めく帝都ビフレスト。
　虹の都とも称された美しき都は今、帝国の歴史上、初の戦火に晒されていた。
　無数の飛空艇が帝都上空に飛来し、そこから反乱軍のカード勇者達が次々に飛び降りて来る。
「サイレンを鳴らしなさい！」
　帝都を守護する蔵座・国臣（病院育ち・d31009）の指示が飛び、帝都全域にサイレンが鳴り響く。
　帝都全域に空襲警報が鳴り響き、帝国軍のカード使い達もまた、カード勇者を召喚すると彼らを迎撃していく。
「ビフレストには近づけさせないだぁよ！」
　昼行燈で知られる、銀山・大輔（のんべんだらりな青牛おじさん・e14342）が本気をダシ、繰り出されたカード勇者達の繰り出すアビリティが、次々と飛空艇やヘリオン、なんかカレー食いながら漫画のデータブックを読んでいた椿森・郁（カメリア・d00466）などを墜落させていく。

　だが、反乱軍の人数は帝国軍の予想を遥かに上回っていた。
「執行者・エッセンを攻撃表示で召喚！ダイレクトアタックです！カードを2枚セットしてターンエンドです！！」
　アニエス・エクセレス（淫乱ピンクの男の娘・e01874）の声に召喚獣グランスティードにまたがった銀髪赤目の騎士が敵陣に飛び込み、カード使い達を散々に打ち破る。
「おのれ、見るが良い、我が最強デッキの力……」
「お下がりください、皇帝陛下。ここはわたくしたちにおまかせを」
　帝国最強を誇る皇帝ザイフリートが自ら前に出ようとするのを、ハンナ・リヒテンベルク（聖寵のカタリナ・e00447）は制止した。
　反乱軍の勢いが、既に止めようもないものであることを、彼女は冷静に見て取っていたのだ。
「宮廷魔導騎士の名において、私が陛下を守って見せます！」
　ハンナは悲壮な覚悟と共に杖を構えると、カード勇者達と共に反乱軍に挑む。
　田抜・常（タヌキかキツネか・e06852）もまた、ザイフリートと戦火に巻き込まれる民草を救うため、果敢に反乱軍に立ち向かう。
「ふははははー、ザイフリート陛下にたてつく愚か者どもめ―。帝国の威光の前にひれ伏せー、なのです」
　常の目は、破壊活動を行う迫水・優志（秋霜烈日・d01249）の姿を捉えていた。
「何故、民草を傷つけるようなことを……！」
「フラストレーション溜まってるから……いや、これも必要なことなんだよ！！」
　取り繕うように言う優志。
　果たして、正義とは何なのか……。

　激戦をくぐり抜けた反乱軍のカード使い達は、やがてザイフリートが座す玉座へと辿り着いた。
「帝国皇帝ザイフリート殿でござるな？反乱軍が一人、カード使いの電磁郎がお相手いたす！」
「ドーモ、アマザケドランカーです」
「良かろう……来るがいい！！」
　玉座の間に辿り着けたのは僅かに２名。
　超・電磁郎（超電磁サイボーグ忍者・e23461）とアウラ・シーノ（アマザケドランカー・e05207）だけであった。
　アウラは甘酒の飲み過ぎで役に立たない。
「いざ尋常に……ドローッ！」
　最強デッキを擁するザイフリートとの戦いは熾烈を極めた。
　勝負を決めたのは、少女の身でありながら反乱軍の希望を一身に背負うグリゼルダへの想いであったのかも知れない。
「グリゼルダ様のため、この戦い、負けるわけにはいかないでござる！
　電磁郎操る金剛院・空花（裏呑月読天・b56447）の放った呪詛が、ザイフリートの展開したトロウル国王を滅ぼした時、勝負は決まった。
「私を倒すか。遮幸神ジャブの力があれば──全ては、元に……」
　呪いの余波に全身を蝕まれたザイフリートの肉体は、徐々に崩壊していく。

「帝国皇帝ザイフリート、討ち取ったり！！」

　傷ついた電磁郎は、声を張り上げる。甘酒を呑みながら観戦していたアウラがぱちぱちと拍手した。
　だが、その時だ。
　詫び石大神殿の方角から、凄まじい閃光が立ち上る！！

「まさか、これは……遮幸神ジャブの力でござるか！？」

　光は帝都全域を、そして浮遊大陸を飲み込み、世界全土へと広がっていく。
　そして──。

→(1)アンサラー大陸を墜とす
　（参加人数：121名　合計戦闘力：14074020　/勝利！）

→(2)アンサラー大陸を守る
　（参加人数：117名　合計戦闘力：13825760　/敗北……）

→(3)遮幸神ジャブを再臨させる
　（参加人数：162名　合計戦闘力：19197640　/勝利！）

→(4)詫び石大神殿を破壊する
　（参加人数：150名　合計戦闘力：17606491　/敗北……）

→(5)帝国首都ビフレストを守護する
　（参加人数：132名　合計戦闘力：15345775　/敗北……）

→(6)帝国軍を打倒する
　（参加人数：239名　合計戦闘力：27704559　/勝利！）