PSYCHIC HEARTS
ヴァンパイア軍 & アムドシアス達
~愛知県・宇連集落跡~
「ソロモンの悪魔『アムドシアス』。本来なら、私など到底敵わない相手ね」
現れた制服の少女は、静かな声音でそう告げながら、ブレイズゲートに飲み込まれ分裂したというソロモンの悪魔アムドシアスの群れと、その背後に広がる『デモノイドの繭』の集積地を見つめる。
「「♪これは驚き、あなたはヴァンパイア!? なぜ私達のジャマをする!?」」
「簡単よ。あなた達のやっている事は魂の冒涜……決して許されることでは無いわ」
「「♪ほう、それは何ともお優しい。塵芥の如き人間に、憐憫の情でもおありかな?」」
「人間は大切な、愛おしい存在よ。何故なら、ヴァンパイアになるかもしれないのだから」
「「♪なるほど交渉決裂ですね。殺戮に耽るのもまた楽し!」」
それを合図に、少女の元に集結した、学生服に身を包んだヴァンパイア軍と、複製アムドシアス達が衝突する。しかし実力差か、アムドシアス達は瞬く間に駆逐されていった。
戦いを終え、配下の学生のひとりが少女に問う。
「副会長。繭の破壊を進めておりますが、孵化したデモノイドはどういたしますか?」
「放っておきなさい。彼らはおそらく、もう長くは無いでしょう。
ならば最期に、思う存分暴れる自由を与えてあげましょう」