PSYCHIC HEARTS
淫魔『ラブリンスター』
「プロデューサーさん! 今度のCD、もう話題沸騰ですか!?」
「全く話題になってません、ラブリンスター様」
「えーっ、そんなぁ! いっしょうけんめい頑張ったのに!」
「いやその、バベルの鎖があるので、流行らせるのは無理かと……」
「もっと、歌も踊りも頑張らないと! これからもご指導よろしくお願いします!」
「…………。それはそうとラブリンスター様、淫魔達への招集についてなのですが」
「そういえば、あんまり集まってないですね。他組織が邪魔してるんじゃないですか?」
「確かに、その可能性はございます。いかが致しましょう」
「そんなの簡単ですよ! 他のダークネスさん達と仲良くなって、『邪魔しないでねっ』てお願いすればいいんです。挨拶周りと枕営業は、アイドルの基本ですから!」
「アイドルの定義に異論はありますが、淫魔の戦略としては全く異論はございません」
「プロデューサーさんにほめられちゃった、うれしいな! ではさっそく……」
「……お待ちください! ラブリンスター様は、現状動けるダークネスでほぼ最強の存在、あなた様の無差別籠絡術は、他組織に脅威を与えます!」
「えーっ! ……じゃあ配下の子達にやらせますね……うらやましいな……」