PSYCHIC HEARTS
鍵島・洸一郎&悪魔アモン
~東京丸の内・鍵島コーポレーション最上階~
「ソロモンの悪魔、アモン様。本日はどのような御用向きで?」
「我等の動向は、事前に我の伝令眷属が伝えたとおりだ」
「灼滅者の組織、でしたかな? 随分苦戦なさっているとか」
「……ノーライフキングに仕える眷属の分際で腹立たしい物言いだが、不問に処す。
お前達コルベイン一派に、デモノイドの秘法を伝授してやろう。
コルベイン殿のサイキックエナジーによって、デモノイドを量産するが良い」
「その代わり、量産したデモノイドで、灼滅者組織を潰せという訳ですか。
我々はデモノイドの製法を得て、あなた様は自らの手駒を減らさず復讐できる。
悪くない取引ですね。作戦の損害よりも、量産による増強戦力の方が多そうだ」
「ならば取引は成立だな。よい判断だ。
暴走し、存在の崩壊と拡散を続ける貴様達の主、蒼の王コルベイン。
かつて『サイキックハーツ』に到達した、はじまりのダークネス……。
規格外の主を救出する為には、何でも試してみなければな」
……………………。
悪魔アモンが去った後、鍵島は手元のメモを見やる。
「灼滅者の組織か。あいつの良き理解者になるかとも思ったが……。
まあ良い。それについてはまた別の方法を試すとしよう。
この作戦内容ならば、バベルの鎖で我等やコルベイン様に辿り着くことは不可能だ。
ならば、成功しようが失敗しようが、我等に不都合は無いからな」