~朱雀門高校~
「
ロード・シラヌイはゲルマンシャーク。
ロード・アーヴェントはロシアンタイガー。
貴様達には、それぞれ北海道と新潟にて、
『ご当地幹部との同盟締結交渉』を任せる。
こちらの交渉材料は、朱雀門高校の財力だ。ご当地幹部の軍は多勢で、かつグローバルジャスティスへの絶対忠誠による高い士気を誇るが、拠点設置には苦慮しているようだ。
それに、ご当地パワーはある程度なら金で買える。財力は有効な交渉カードになる筈だ」
「(既にロードであるこの身ならば、グリュック王国恐れるに足らず)」
「(ロシアンタイガーが持つという弱体化装置……その技術を入手できれば……)」
「
ロード・ナナシ、貴様は九州に赴き
『ミスター宍戸と呼ばれる男に接触せよ』。
その男は一般人でありながら、HKT六六六を率いているという噂だ」
「
ロード・レンジョウは、
『蒼の王残党を朱雀門に加えよ』。
白の王セイメイに先んじて彼らを得ることができれば、大きな功績となるであろう」
「……それだけではない。紫堂を得る事は、武蔵坂学園へのアドバンテージとなる。
デモノイドを30体借りていこう。残党共の併合なら、それで充分だろう」
「ところで、ナインライヴスさんご自身は大丈夫ですの?」
「さぁな、パラジウム。我の使命は
『ハルファスの調略』。
ハルファスの軍は情報も少なく、勢力も強大。だが、『病院』との戦いを経て外部よりの招聘で戦力を補給しているという今が、数少ない交渉のチャンスだろう。
それに、奴等の軍に所属する悪魔ベレーザ・レイド……知らない女ではない」
「そして、最後は
ロード・ウラベさんですわね……あら、彼は?」
「奴なら既に出発したよ。……全く、恐ろしい事を考える男だ」