PSYCHIC HEARTS
『病院』の灼滅者「佐藤さん」
「まだ生きてるか、鈴森君……!?」
「……佐藤さんも無事だったんですね! 良かった、良かった本当に(ぐすっ)。
……と、ところで! こちらからは『良い報せ』と『悪い報せ』がひとつづつあります」
「そういうのやめようよ、どっちも気になるから。じゃあまぁ、良い報せから」
「……灼滅者の組織は、私達だけじゃありませんでした!
その名は『武蔵坂学園』! 凄く規模が大きくて、更に全員が『純粋灼滅者』です!」
「何だと!? 純粋灼滅者が、俺達よりも大量に存在するだと!?」
「……そうなんです。私もう、嬉しくて嬉しくて……!
そして、悪い報せの方は、私の任務の失敗をご報告しなければなりません」
「任務というと、久安の事か?」
「……はい。私達の病院を襲撃した敵の中に、闇堕ちした久安の子供が混ざっていました。
その為に、四日市殲術病院に封じていた『スサノオ』が、解き放たれてしまいました」
「おいおい、それは確かに悪い報せだな。すぐにカウンターアタックに移らないと!
とはいえ、今回はかなり手酷くやられたからな……。
まずは主任さんを確保し、次に一応でも組織を復旧させた後、その『純粋灼滅者の組織』という人達に、援軍を要請しよう」
「……あの人達は、とても純粋で、優しい人達でした……」
「それはやりづらいな。つまりそいつらは、更なる地獄に誘うであろう俺達からの要請を、
笑って承諾しかねないような奴らだ、って事なんだろう?」