PSYCHIC HEARTS
義の犬士ラゴウ & ロード・パラジウム
~朱雀門家・私邸 21:00~
「あらラゴウ様、今晩は! (……今宵は何て素敵な夜なのかしら!)」
「やあ、パラジウム君。つい先日まで敵対していたのに、何だか奇妙な感じだね」
「そんなのドンマイですわ! 朱雀門高校は慢性的な指揮官不足なのですから!」
「そうらしいね。まさか僕も、ヴァンパイアに拾われるとは思わなかったよ」
「これからは、スキュラさんの復讐を目的とされるのですか?」
「さぁ、どうかな。八犬士がスキュラに従属していたのは真実だけど、僕やグレイズモンキーなんかは、どちらかというと安土城怪人の為に八犬士をやっていたようなものだからね。
だが……先日新宿で起きたという戦争で、僕はふたつの興味深い出来事を知った。
武蔵坂学園という灼滅者組織の存在、そして『刺青の所有者』の出現だ」
「なるほど……朱雀門は今や混成軍ですから、皆様の目的も様々ですわね」
「そして他にも……僕は、進化を繰り返す生まれたばかりの種族にも、強い興味がある。
そう、デモノイドの事だ。特に、君のような『レアメタルナンバー』の存在にね」
「ぴゃっ!? そそそういうことなら、わわわたくしを存分にお調べになれば……!」
「ハハハ、冗談が上手いね。まぁ、ここにいれば刺激は沢山ありそうだ。
しばらく、退屈する事は無いだろうね」