PSYCHIC HEARTS

    ナミダ & アカハガネ
    ~北関東の山中 20:30~

    「スサノオノヒメ、ナミダ……」
    「良く儂を知っていたな。ガイオウガの分け身、アカハガネよ」
    「ワガイッパニ『ネコノサーヴァント』ヲマイタノハキサマダナ?」
    「その通り。儂は古の盟約に従い、獄魔覇獄に参ぜねばならなかったからの。
     汝等の三竜包囲陣があっては、勝てる戦も勝てぬ」

    「シカシゴクマハゴクハオワリ、サーヴァントハアラタナアルジヲサガシタビダッタ」
    「確かにその通りじゃ。『猫』に植え付けられた穏健さを失った汝等は、この後何とする?
     イフリートの誇りを忘れ、大地を乱す竜種に逆戻りするか?」
    「ワガハイカノオオクハ、ソレモヤムナシトカンガエテイル。
     ガイオウガサマノフッカツコソガ、ワレラノヒガンナレバ」
    「なるほどな。儂は、獲物を定めた汝等や、旅立ったサーヴァント達が羨ましい。
     古の約定を果たした儂には、蘇れども、もはや目的も寄る辺も無い。
     儂等の白炎より楔を守るべき汝等とも一戦交えれぬ以上、儂は何をすれば良いのか……」