~大阪・天満橋駅そば 22:00~
「目が覚めたか、ファフニール」
「ああ、俺の完敗だ。お陰で狂気に濁っていた目も冴え、何の悔いも無い。
足柄山の獣使いよ、お前の付けたこの顔傷にかけて、お前に忠誠を誓おう」
「そうしてくれると助かる。何しろ、こちらも満身創痍だからね。
ところで、
君と戦った僕達の中に、赤髪の少女がいただろう?
あれが僕の今の主、ヴァンパイアの朱雀門・瑠架だ。
そして、君を左右から追い詰めたのが、僕らの主戦力、ふたりのデモノイドロードだ」
「生憎デモノイドとやらは知らんが、朱雀門の名は知っている。
黒の王の血縁者か。どことなく追い詰められているように見えたのは、その名が故か」
「やはり、力を持たない事はつらいからね。彼女ほど優れた将であっても、弱さという屈辱を拭い去ることは難しい。……さてこれから、君は朱雀門の一員にもなる訳だが、それとは別に、僕のもうひとつの目的にも協力して貰う。構わないね?」
「無論だ。新たなサイキックエナジーさえ補充できれば、何時でもお前の為に戦おう」