~芦屋市・オフィスビル最上階~
「やはり、本織・識音は逃げ出した後のようですね……」
拠点と目されたビルを隈なく捜索した後、
川西・楽多(d03773)がそう結論づける。
「しかし、収穫は多大なものがあったな。
見ろ、この行動報告書を。義の犬士ラゴウ、ロード・パラジウム、竜種ファフニール……
いずれも、朱雀門高校の大物達の居場所を示すものだ!」
紙束を調べていた
御伽・百々(d33264)が、やや興奮気味に皆に告げる。
「しかし、むしろ『罠』の可能性は無いでしょうか?
おそらく、あの本織さんという人に、ここに記されたお歴々程の強さはありません。
ここまでの『報酬』を置き忘れる程の無能な人など、居るとは思えません」
リーファ・エア(d07755)は、当然の疑問を呈する。
「……その通り、ね。でも相手はダークネスだから、罠じゃなくて『内輪もめ』、かも。
とりあえず、この資料を持ち帰ろう。エクスブレインに見せれば、なにかわかるかも」
神原・燐(d18065)の提案に一同は頷き、資料をまとめ、武蔵坂へと帰還するのだった。