PSYCHIC HEARTS
『うずめ様』&ザ・グレート定礎
~軍艦島地下~
「うずめ様は言いました。佐渡ヶ島は諦めざるを得ませんが、軍艦島だけで打開する方策は無いのですか?」
「土木事業には、施設を展開する『基礎』と『容積』が必要となる。
軍艦島だけでは、そのいずれも不足している故、サルベージは極めて困難だ。
……だが、やってみせよう。計画は大幅な遅延となろうが、手を打たぬわけにはいかぬ」
「うずめ様は言いました。業大老は既に『絆』を奪われていますが、関連性の迷宮から滑落した者であろうとも、範囲が限定されるのならば、探索は決して不可能ではありません」
「ご当地幹部である我は、神々の言葉の頼もしさを知っている。ならば探索は任せよう。
ひとたび範囲を把握したならば、日本海溝を片端からさらい、引き上げてくれよう」
「うずめ様は言いました。果たして、『光の少年』の速度に、私達は間に合うでしょうか」
「わからぬ。だが、他に方法が無いのならば、やるべき事をやるだけだ。
……そして、今もっとも警戒すべきは、光の少年でも、デスギガスでも無い。
武蔵坂学園だ。今回の予想外の計画失敗も、全て彼等の行動によるもの。
遠からぬ時に、彼等とは雌雄を決せねばならぬだろう……」