PSYCHIC HEARTS

～海上都市『ニライカナイ』・被虐要塞～

　淫魔の都市に甲高い警報音が響く。
　被虐要塞の主『被虐のルサルカ』は、艶めかしく玉座から立ち上がり、部下に命令する。

「あなた達は要塞を守護しなさい。私は、魚人達と警報を確かめてくるわ」
「えっルサルカ様、それってウチらの仕事じゃね？」
「どのような敵かも分かりませんし～、まずはわたくし達が……」

「だって、備え無しにニライカナイを強襲するダークネスなんて、考えられないでしょ？
　という事は、目覚めたばかりの私達が知らない『何か』が来てるって事。
　なら、最大限の警備を固めた上で、私自らが確認しなくちゃね」
「すげールサルカ様、処女なのにめっちゃ考えてるじゃん！」
「処女にも関わらずその慧眼、感服いたしますわ～」

「…………しょ、処女じゃねーし！　被虐で興奮する性の化身だし！」
「自分で自分の事『性の化身』とか、さっすがルサルカ様、超ウケるね！」
「サイレーン様ぐらいどんなニーズにも応えられるようになってから言いましょうね～」
「もううっさいな！　魚人、行くわよ！」
「ギョギョギョギョギョギョ、ギョギョギョギョ？」
「だから、処女じゃねーっての！」