PSYCHIC HEARTS

    ヒイロカミ&時渡・竜雅
    ~鶴見岳・火口周辺~

    『オレ達ハ灼滅者ト協調スル。垓王牙(ガイオウガ)ニ合流シテモ、意志ヲ守リ続ケル』
     ――そのことが、何を意味するのか。
     皆が全てを理解するよりも先に、ヒイロカミが踵を返す。
     その先にあるのは、鶴見岳の火口だ。
    「我々が決戦の準備を整えるまで時間を稼ぐつもりか……!」
    「ヒイロカミ、だめだ!」
     行く手を阻もうと、ワルゼーと新が地を蹴った瞬間、大地が揺れる。
    「チョコレート、一緒に食べる約束しただろ!」
     仲間と認めたからこそ、互いに譲れないモノがある。
     竜雅が伸ばした手の先で、ヒイロカミは緋炎のタテガミを持つ獣へ姿を変えた。
    『アトノ事ハ、武蔵坂ニ……友ニ託ス』
     別離を惜しむように、緋炎の獣は加速する。
     覚悟を胸に、激しい闘志を燃やした獣の背は、徐々に小さくなって、消えてゆく。

     ――そして。
     鶴見岳の火口が。大地を、空を、激しく揺さぶるように振動した。