PSYCHIC HEARTS

ノーライフキング『アンリ』
 はじめから、慈悲の心も、暴虐の力も、きっと僕は持っていた。
 だが、この世界の骨格……僕達をサイキックハーツに導くべき存在は。
 僕達を成らしめる根源を、そもそも知りもしなかった、という事か。

 ……随分巫山戯た話だが、だからこそ、僕達の意志は、罪は、己そのものなのだろう。
 そして、ラジオウェーブを吸収した『鎖』は、今はじめて、己という罪を享受した。
 鎖……すなわちソウルボードの自己統一性は失われるだろう。
 誰が『サイキックハーツ』へと至るか、もはや誰にも分からない。

 そしていま、僕にも権利は与えられた。
 僕が不死の王だからか。ガイオウガを倒せし者のひとりだからか。
 それとも、どうしようもなく灼滅者であったからなのか。

 ならば僕は、変革の嚆矢となろう。
 立ち向かう全てを迎え撃とう。
 僕が、サイキックハーツとなることで……!