第2次新宿防衛戦

    ■第1ターン結果

    ●暗黒のファラオ
     右足部にいる敵は、主にソロモンの悪魔とシャドウ達だ。
     中でも人間からかけ離れた、悪夢めいた姿を持つシャドウ達の存在は、灼滅者達にここが現実世界であることを疑わせる不気味さがあった。
    「我はファラオなり! 我が名において、ベヘリタス・ザ・クラブを讃えん!」
     棺のような姿のシャドウの、棺の中から黒い影のような液体が伸びて来る。
     それをクロスグレイブで受け止めた蒼峯・祈里(銀の探索者・d35327)の手に、鈍い痛みが走った。
     祈里はクロスグレイブから砲撃を放ちながら一端距離を取る。
    「『クラブ』のシャドウだね……」
     デスギガスが現実世界に出現したのに乗じて現実に現れたシャドウ達の持つスートは、ベヘリタスと同じもの。
     灼滅者達が、あまり交戦例のない相手だ。
    「現実世界に出現したシャドウにしては、極端に強くは無いようだけど、デスギガスのせいかな?」
     体がソウルボードと通じている、デスギガスという存在の異様さは奇襲の際にも分かっている。前方にいた仲間が攻撃に耐える間に、敵に出来た隙をついてクロスグレイブが暗黒のファラオの棺へと叩き込まれた。
     内側からの抵抗を突き抜けて棺の隙間へつきこまれた十字架から、内部へ向けて砲撃が放たれる。
     弾けるように消滅するシャドウの姿に、灼滅者達は深く息をついた。

    ●インターネットJ
     デスギガスの右足部。元はIT企業が入っていたらしいオフィスビルの中を、アンゼリカ・アーベントロート(黄金少女・d28566)は金色の髪をなびかせて疾走していた。
    「よっしゃー大暴れするぜー!」
     仲間と競いあうように敵を倒していく彼女達の姿に、ダークネスの軍勢が切り崩されていく。

     ふと、アンゼリカは強いサイキックエナジーを感じ、開いた扉の向こう側を覗き込んだ。大型のコンピュータにほとんどキスするような近さで、強い力を持つブエル兵がモニターを凝視している。
    「やっぱネットの海は広大やで……。喋り方がくっさいくっさい感じになるのだけが難点や」
     アンゼリカは指さして言った。
    「ボスキャラみーっけ!」
    「ファッ!?」
     驚いた様子でアンゼリカの方を振り向くブエル兵『インターネットJ』。
     アンゼリカの声を聴きつけた灼滅者達が、周囲に集まって来る。
     だが、ソロモンの悪魔『ブエル』から強い力を与えられていたらしいブエル兵は、舌なめずりをしながら灼滅者達を見た。
    「なんや灼滅者やんけ、戦ったろ! 情報くっちゃるわ。みんな出てこーい……ってもうワシしかおらんやんけ! なんやこの状況……」
     中途半端な関西弁でセルフツッコミしながら転がって来るブエル兵。
     その撤退を許すまいと周囲を取り囲んだアンゼリカ達灼滅者は、突破を図るブエル兵へ次々とサイキックを叩き込んでいく。
    「アカン、灼滅者強すぎて死ぬんゴ。こんなん草生えるわ……」
     真顔で言うブエル兵。
     その顔面へと、アンゼリカの繰り出したマテリアルロッドが直撃した。
    「どうだっ! これが、私の、みんなの力だ!」
    「やられたー、ブエルニキ、あと頼んますー」
     データ塊になって飛散するブエル兵。
    「これで、ソロモンの悪魔『ブエル』が反応して出て来るのかな」
     周囲には敵の気配もない。
     ブエル兵やソロモンの悪魔たちの全滅を受け、知識を求めるブエルが現れるのは確実のように思われた。
    「それにしても、食べてるデータが偏ると、眷属も変になるのかな」
     首を傾げながら、アンゼリカはさらなる敵を求めて先を急ぐのだった。

    ●光と闇を讃える者
     速攻でデスギガスの左足へと侵攻を開始した灼滅者達。
     奇襲攻撃によって戦力を減らした両足を一気に制圧する、それが、灼滅者達の選んだ作戦であった。
    「こっちは、左足でいいにょ?」
     戦場が左右と言われても、相手から見て左なのか、向かって左なのかと考え出すと頭がこんがらがってきて、ミスを犯しやすいのだ。
     ルチノーイ・プラチヴァタミヨト(トライエレメンタルドラグーン・d28514)も、少し自信なさげにそう言うが、周りの反応から間違いないと確認すると、
    「サンダーボンバーさんは、どちらですかー」
     と、狙う敵を求めて戦場を突き進む。
     残念ながら、彼女は狙う相手は見つけられなかったが、黒幕っぽい敵を見つけてしまったようだ。

     デスギガスの左足の戦場は、雑多なビル群に更に雑多なダークネスの軍勢がひしめき合っていた。
     が、左足の戦場の中心に座す、そのダークネスだけは違っていたのだ。
    「そもさん、タカトとは何ぞや?」
     黒衣の僧の姿をしたシャドウ。手に持つ錫杖はクラブを象る、それは、ベヘリタス・ザ・クラブの象徴であった。
    「そもさんってなんですか。タカトさんは悪い宇宙服ですよ」
     ルチノーイの答えに、錫杖を持つシャドウ、光と闇を讃える者は、シャンシャンと杖を地面に打ちつけた。
    「そもさん、ベヘリタスとは何ぞや?」
     このダークネスが、この左足の敵をまとめている敵だと気づいた灼滅者達は、周囲の敵を掃討しつつ、光と闇を讃える者の周囲に集まってくる。
     光と闇を讃える者は、その攻撃に身をさらしつつ、灼滅者達に問いかける。
    「ベヘリタスさんは、えっと四大シャドウの三つ葉さんです!」
     ルチノーイのその答えに、光と闇を讃える者は、シャンシャンシャンと杖を3回地面に打ちつけると、教え諭すように、攻撃と語りを行ってくる。
    「タカトはベヘリタス。ベヘリタスはタカト。両者は不可分なる存在なり。
     しかして、ありえざる和解とベヘリタスの秘宝が、光と闇を別個の存在とする。
     二つの魂は二つの肉体を得、いまや、両者は命を一とせずして、深き『絆』で繋がれた友であらせられる」
     謎かけのような言葉であったが、それは、タカトとベヘリタスの関係を表しているのだろう。
     が、ルチノーイには、あまり関係が無かった。
    「本当は、サンダーボンバーさんに使う予定だったのだけれど……」
     そういうと、大きく息を吸い込んで、一気に攻撃を叩き込んだ。
    「さんだーぶれすッ!
     さんだーぶれすッ!!
     さんだーぶれすッ!!!
     さんだーぶれすッ!!!!
     もひとつおまけにさんだーぶれすッ!!!!!」
     その必殺の縛霊撃は、光と闇を讃える者を打ち砕き、その体は闇に吸い込まれるように四散して消えた。
    「敵がサンダーボンバーさんじゃなくて、ちょっと残念だったけれど、少しすっきりしました」
     ルチノーイは、そういうと、にっこりと笑って見せたのだった。

    ●サンダーボンバー
     デスギガスの左足を構成するビル群の制圧を進める灼滅者達。
     奇襲の際に作成しておいた地図もあるので、その進軍はすばやく的確であった。
     だが、そのビル群のひとつである雑居ビルに足を踏み入れると、その場に場違いな音が鳴り響いた。
     それは、明るく勇ましい、ワクワクするような、入場音楽。
     更に、ビルの天井からは、七色のスポットライトが降り注ぐ。
    「あーかーこーなぁー。22年に1人の美少女レスラー、サンダーボンバー華麗に登場ぉー」
     雑居ビルのそのフロアは、周囲の机などを整理して、中央がリングのようになっている。
     おそらく、奇襲攻撃の後に、ダークネスが、灼滅者との戦場としてせっせと準備したのだろう。
    「22年に一人って、中途半端やなぁ」
    「失礼ね、私の年齢よ」
     東当・悟(の身長はプラス八センチ・d00662)の突っ込みに、サンダーボンバーが更に突っ込む。
     どうやら、サンダーボンバーは22才であるらしい。
    「アイドルレスラーてことは、ビスマス関係者やろか?」
     そう尋ねる悟に、サンダーボンバーはリングの中央で、くぃくぃと手招きしてみせた。
    「今、ビスマスって言ったね。てことは、あんたがビスマスの関係者やな! それなら容赦はしないよっ!」
     どうやら、ビスマスは約束した給与も支払わずにとんずらしたらしく、サンダーボンバーはビスマスのことを知っている関係者を待ち受けていたらしい。
    「いや、それ誤解やから」
    「問答無用、あんたを倒して、私はアイドルレスラー界の頂点を目指すっ! そーっれ」
     姿勢を低くしてタックル。
     そこから投げ技にもっていこうとしたサンダーボンバーを、悟は、
    「そやっ」
     と上から潰してマウントを取った。
    「くっ」
     サンダーボンバーが、苦しげに呻きながら、逃れようともがく。
     戦いで、マウントを取られる不利を充分に理解しているのだろう。
     だが、
    「させねぇよ!」
     悟は、そのマウントの態勢から、サンダーボンバーに炎の蹴りをぶちかます。雷と炎の戦いは、あっけなく、炎へと軍配があがった。
    「安心しなビスマスは、お前の分もぶんなぐっておいてやるよ」
     灼滅され消えゆくサンダーボンバーに、悟はそう約束して、リングを後にするのだった。

    ●業大老
    「ドオオオりゃァァァ!! 獄魔覇獄弾!!」
     業大老の門下生達からの力が、業大老へと流れ込む。
     その力を巨大な気の弾丸として解き放った。遥かデスギガスの頭部へと直撃した弾丸が、そこにいた『光の軍勢』を押しつぶしていく。
     業大老を以てしても、その一撃を放つのには激しい疲労が伴うらしく、その全身からは汗がしたたり落ちる。力を供給した周囲のアンブレイカブル達も同様だ。
     だが、その疲労も、どこかからやって来たナース淫魔達が癒してくれている。

    「『光の少年』よ。我は確かに武蔵坂学園にも、貴様にも負けた。
     力も失い、しかしそれ故に動けるようなった我が執念、見せてくれよう……」
     業大老の目が、タカトがいるであろうデスギガスの頭頂部へと向けられる。
    「しかし、読めぬのは武蔵坂学園の動きか。我らの気を隠れ蓑に、何事かを企んでいる者も居る。我とタカト、いずれを敵とするか……」
     しばし瞑目し、業大老は首を振った。
    「いや、考えるまい。我が前に現れるならば、戦うまでのことだ」
     業大老の気が再び激しく滾り、タカトへの攻撃へと向けられていく。

    ●戦場特殊効果発動!

     戦力への影響は、次ターンの開始時に反映されます。

    ・「(2)デスギガスの右足」を制圧!
     「(11)歓喜の門」の戦力が1000低下!
     「(12)デスギガスの右手」にソロモンの悪魔『ブエル』が出現!

    ・「(3)デスギガスの左足」を制圧!
     「(11)歓喜の門」の戦力が1000低下!
     「(13)デスギガスの左手」にデモノイドロード『ロード・ビスマス』が出現!

    ・ターン終了時の「(5)業大老」の戦力は「1500」!
     業大老の超巨大気弾攻撃により、「(15)光の玉座」の戦力が300低下!

    ・「(6)もっともいけない収容所」が未制圧!
     「(5)業大老」の戦力が500増加!
     次のターン、灼滅者全ての重傷/死亡率が半減! 重傷からの回復率が2倍!

    →有力敵一覧

    →(2)デスギガスの右足(40勝0敗/戦力1350→0/制圧完了!)

    →(3)デスギガスの左足(30勝0敗/戦力1400→0/制圧完了!)

    →重傷復活者一覧

    →死亡者一覧

    ■有力敵一覧

    有力敵 戦功点 現状

    インターネットJ
    300
    (2)デスギガスの右足:Battle2にて、アンゼリカ・アーベントロート(黄金少女・d28566)に倒される。

    暗黒のファラオ
    400
    (2)デスギガスの右足:Battle40にて、蒼峯・祈里(銀の探索者・d35327)に倒される。

    サンダーボンバー
    450
    (3)デスギガスの左足:Battle2にて、東当・悟(の身長はプラス八センチ・d00662)に倒される。

    光と闇を讃える者
    480
    (3)デスギガスの左足:Battle30にて、ルチノーイ・プラチヴァタミヨト(トライエレメンタルドラグーン・d28514)に倒される。

    戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。

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