■第3ターン結果
●(9)中村区役所
制圧したばかりの中村区役所を拠点として、戦闘と戦闘の合間に灼滅者達は一般人の救助を行っていった。
4D椿と8H百合の指示の元、既に重傷を負い、前線に出ていない者達を中心として救出活動は行われていく。
「ありがとうなぁ、学生さん……儂らのために」
「ありがとね、お姉ちゃん」
「いえ。手当を受けて、ゆっくり休んでくださいね」
8H百合の貴夏・葉月 (地鉛紫縁は原初と終末のイヴ・d34472)は頭を下げる老人と孫であろう少年に別れを告げ、建物内の様子を見るために歩きだした。
4D椿と8H百合が合同で設置した救出拠点内には、まだ先程の戦闘の痕跡が色濃く残っている。
集められた人々のうち、治療を必要としない者に関しては六六六人衆判別を兼ねて『魂鎮めの風』で眠らせているため、区役所内は静かなものだ。
「今のところ、市街部の六六六人衆が攻めて来るような様子はないです。というか、状況対応に追われて余裕無いんでしょうけど」
草那岐・勇介 (舞台風・d02601)の報告に、区役所の守りについていた灼滅者達も安堵の息を漏らす。
たとえ『バベルの鎖』があったとしても、これだけ明るみに出る形での虐殺行為を行えば、たとえ情報が拡散することが無くても、過酷な体験を共有した人々の記憶も、そして明確な死の痕跡も誤魔化せない。
そうした異常はダークネスの存在に気付く者を増やし、密かな人類の支配において不利益に働いていくだろう。
人々の声援は、灼滅者達の背を後押しするようであった。
(前ターンに(9)を制圧したことで、重傷からの復活率が上昇しています)
●(12)名古屋市街
マンションの屋上で、六六六人衆『トリプルクエスチョン』はさきほど拾ったドローンを解体していた。ちなみに、2B桃が飛ばしたものである。
「ニュースとかで見ましたけど、最近のはカメラとかつけられるんですねぇ」
ドローンは軒並み撃墜されていたが、2B桃は撃墜された場所の近辺に六六六人衆がいると判断する目的も兼ねて使っているので無駄にはなっていなかった。
「はいはい、こちらトリプルクエスチョンですよ」
『状況どうなってるんですか!? 殺人のペースが遅過ぎるんですけど!?』
通話ボタンを押した途端に聞こえてきたヒステリックな声に、トリプルクエスチョンは思わずスマートフォンを耳から遠ざけた。
電話の主は、三六〇位『定時首斬り』時任・朱音だった。
今回の大規模殺人計画のために協力を呼びかけた、『指定した時間通りに必ず人の首を斬る』六六六人衆である。
『トリプルクエスチョンさんは一定時間ごとに決まった人数を何万人も殺せとか無茶なこと言っておいて私に全部丸投げとか一体全体何を考えていらっしゃるんですかこうなったら私一人でやればいいんですよねええそうでしょう』
「ああ、電波の調子がー」
トリプルクエスチョンはぽちっと電話を切ると、電源を切った。
「時任さんは時間にうるさいのが困りものですねぇ」
自分が協力を呼びかけた理由すら忘れたように、トリプルクエスチョンは呟いた。
おそらく電話の向こうでは狂乱しているだろうが、知ったことではない。
まだ五月蠅かったら、後で殺し合いでもすればいい。
「ま、どっちにしてもこの調子だと儀式どころじゃありませんね。流石に武蔵坂学園ですねぇ。どうしたもんですかねぇ」
トリプルクエスチョンの口元から、軽薄な笑みは消えることが無かった。
それしか表情が無いかのように。
→有力敵一覧
→(2)ユニモール(2勝1敗/戦力1100→1000)
→(3)サンロード(4勝2敗/戦力850→650)
→(10)中村公園(8勝3敗/戦力2000→1600)
→(12)名古屋市街(40勝1敗/戦力3000→1000)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。