垓王牙大戦

　灼滅者達の攻撃は、天槻・空斗の軍、合体ダブルご当地怪人司令部、百竜包囲陣の敵戦力を減少させた。
　だが、戦力が集中できなかったのは灼滅者達にとっては痛かったかもしれない。
　戦力を集中できなかった影響で、どの戦場も制圧できておらず、イフリートと合体ご当地怪人の争いの隙を突いて制圧を図った戦場も、既に両者が交戦を再開している。
　組連合でも指示を変更するなどして混乱を招いている所もあった。
　多数の戦場のうちどこを攻撃すべきかは、冷静に判断せねばならないだろう。

「スレイヤーハオヲメザスカ。アクマドモヲタオスナラバ、コウツゴウデハアルガ、
　オマエタチハキキハスマイ」
　天槻・空斗に従っていたイフリート達は、灼滅者との戦いに殲滅の意志を滾らせ、再びの襲来を待ち望んでいる。まだしも冷静さを保っている彼の方が例外という状況だ。
　その性質があればこそ、新参者が指揮を任されたのだが。
「ヨイダロウ、スキニヤレ。スレイヤーヤツラガフタタビキタナラ、オモウガママ、タケリクラウガイイ！」
『協調』の意志を完全消滅に追い込むべく尾に集っている戦力は、天槻・空斗の軍の戦力よりもさらに多い。
　灼滅者達も苦戦必至だろうと頭の片隅で考えつつ、空斗は指揮官の積極的な迎撃命令に獰猛な雄叫びを上げるイフリート達を見やった。

特殊ルールにより、制圧されていない（2）～（11）の戦力が600に戻りました！