■第2ターン結果
●(14)天槻・空斗の軍
煮え滾る溶岩の流れるガイオウガの背。
時折戦場全体が揺れるのは、ガイオウガ自身の身じろぎだ。
もっとも、それで転落するような者は誰ひとりとしていない。
揺れる岩の肌を蹴り、灼滅者達は天槻・空斗の軍と相対していた。
ガイオウガの尾へ向かわんとする灼滅者達の前に立ちはだかるイフリート達を率いる天槻・空斗(焔天狼君・d11814)は、闇堕ちした灼滅者である。
既に一度は灼滅者達の攻撃を跳ね返した空斗の軍も、しかし戦力を減らされたところに攻撃を集中されれば脆くも崩れ去ろうとしていた。
「ホンキヲダシテキタカ」
狼のような姿のイフリートとなった今の空斗は、自らもまた灼滅者達の喉笛を噛み千切るべく、黒き焔の翼を振るって前線に躍り出た。
その姿にニコ・ベルクシュタイン(不撓の譜・d03078)は舌打ち一つ、袖を翻した。
「闇堕ちした灼滅者か。とはいえ、進撃の妨げとなるならば退けねばなるまい」
魔法使い然とした服の袖から仕込まれたダイダロスベルトが空気を裂いて飛び出す。
刃と化したダイダロスベルトの鋭い切っ先が伸びて来るのを、空斗は体表面から焔を放つことで防いだ。
そして言葉すら発することなく、灼滅者達へと炎を帯びた肉体を武器として挑みかかって来る。
闇堕ちした灼滅者の戦闘力は、元の10倍という。
だが、今は多数の者達が入り乱れる戦場であり、そして灼滅者達の側には殲術再生弾の力がある。
配下とするイフリート達が次々と灼滅されていき、やがて空斗の体にもまた、次々に傷が増えていく。
「ミナ、シンダカ。ダガ……!」
翼を広げて跳躍、宙を舞った空斗は、頭を下にして急降下。
それを迎撃すべく、ニコの足を包むエアシューズが振り上げられた。
地をこすりながら繰り出された蹴りは、炎を帯びて空斗の熱い毛皮を蹴り貫く。
「……ミゴト」
その言葉を最後に、イフリートの姿は火の粉を残して消滅する。
何かかけるべき言葉でもあっただろうか? ニコは我知らず自問した。
老魔フルカスとの決戦の時から、説得される機を逸し続けた空斗に、戻る機会があったかは定かではないが。
「悔悟の念に囚われている暇は無い……次へ向かおう」
イフリートを殺してイフリートを救う、その矛盾を抱えながら灼滅者達はガイオウガの背をひた走る。
・特殊ルールにより、(2)~(11)のうち制圧されていない戦場の戦力が600に戻りました!
→有力敵一覧
→(2)透熊の戦場(1勝1敗/戦力600→550)
→(3)魔犬の戦場(1勝0敗/戦力600→550)
→(4)針蜥蜴の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(5)焔豹の戦場(1勝0敗/戦力600→550)
→(6)溶岩鰐の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(7)医療獣の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(8)火麗狐の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(9)噴火牛の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(10)角竜亀の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(11)飛炎虎の戦場(0勝1敗/戦力600→600)
→(12)合体ダブルご当地怪人軍司令部(10勝4敗/戦力1150→650)
→(14)天槻・空斗の軍(29勝4敗/戦力1100→0/制圧完了!)
→(16)百竜包囲陣(1勝1敗/戦力3350→3300)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。