第３次新宿防衛戦

　武蔵坂学園の攻撃は、デスギガスの右腕に達していた。
　この場所を守るシャドウ達に混じって、『核皇』を名乗る淫魔がいた。
　武蔵坂学園の灼滅者、牧野・春（万里を震わす者・d22965）が闇堕ちした姿である。
　慈愛のコルネリウスに味方していたところ、大将軍アガメムノンに拿捕され、こうして武蔵坂学園と戦う羽目になっているわけだが、当初のお目当てであったソウルボード内での人（シャドウ）探しは後回しとなっている。
「ここを生き延びたら、ソウルボードにエト・ケテラを探しに行きたいとこだったが……どうにも雲行きが怪しいな」
　開戦直後、オルフェウスがかき集めたシャドウ達は、決死の攻撃でアガメムノンのいる場所を攻撃していた。それに伴って戦力が減少したにも関わらず、アガメムノンからは何も命令などが来ていない。
　大将軍アガメムノンらしからぬ振る舞いだった。
　この正念場で、彼が本腰を入れない理由も無い。
　大将軍が予期せぬ事態に陥っていることは、容易に察することが出来た。
　その戸惑いは、他のシャドウ達にも広がっていた。
　だからといって、攻め入って来る灼滅者達への対応を取らぬわけでもない。

　そして灼滅者達は、デスギガスとアガメムノンの元に辿り着く……。