■第5ターン結果
●コンピュータールーム
グローバルジャスティスの知識を収めた巨大な『超機械』が鎮座するコンピュータールームへ続く通路を進むにつれ、ティセ・パルミエ(猫のリグレット・d01014)はひどく寒さを感じていた。
日本よりは涼しいから、地下だからというだけでは説明のつかない寒さだ。
やがてコンピューターが立ち並ぶ区画に辿り着く。
その時には、気温はもはや耐え難いものとなっていた。
「こ、これ氷点下いってるよね!?」
ウイングキャット「すあま」を抱きしめて暖を取りながら、ティセがいう。
「コンピューターは冷却しなければならないっていうけど、そのせい……?」
などと思っていると、声が響いた。
「フハハハハ! どうやらグローバルジャスティス様の偉大なる知識を盗まんとする盗人どもが現れたようだな!」
「誰!?」
「我が名は南極ペンギン皇帝! 南極大陸を統べるご当地幹部にして、グローバルジャスティス様の深淵なる叡智を預かる者!」
コンピュータールームの奥から、轟音を響かせながら、声の主は現れる。
それは、皇帝らしいガウンを纏うペンギンだった。
そして、その身長は小山ほどもあった。
「怪人じゃなくて怪獣じゃ……」
「失敬な! 誰が獣か。せめて鳥と言え!!」
怒りを露わに、南極ペンギン皇帝は配下達に命じる。
「往け、皇帝ペンギン怪人、そして北極熊怪人達よ!
我らの冷気は地球一だと、この不届き者達に教えてやれ!」
皇帝の指示の元、怪人達が一斉に灼滅者達へと襲い掛かる。
「いくよ、すあま!」
ウイングキャットに呼び掛けると、ティセは素早くコンピューターの間を縫って移動をはじめた。確実に自らにエンチャントを施しながら、目にした怪人達に猫のように飛びかかり、灼滅していく。
「喰らうがいい、南極オーロラ光線の力を!!」
後でグローバルジャスティスの知識を回収することを考えると、灼滅者達はコンピューターの破壊は避けたいところだが、自称怪鳥の方はお構いなしに冷凍光線を乱射していた。
「このままだと、知識の回収どころじゃないね」
ティセは凍り付き倒れた大型コンピューターの一つの乗ると、槍の先端で撃ち出した。次第に速度を増しながら南極ペンギン皇帝の方へ勢いよく滑っていくコンピューターを足場に、思い切り跳躍する。
「愚かな! 我がビンタは山脈をも砕くぞ!」
巨大な黒い壁のような皇帝の翼がティセへ襲い掛かろうとする。
だが、その進撃を、すあまの放った魔法が食い止めた。
「どーん!!」
勢いのまま、螺旋の気を纏う槍を、南極ペンギン皇帝の顔面へと叩き付ける。盛大な音を立てて嘴が砕け散り、地響きをあげながら横転する怪鳥へ、灼滅者達の攻撃が突き刺さる。
「ぐ、グローバルジャスティス様に栄光あれぇぇぇ!!」
その言葉と共に、南極大陸のご当地幹部の姿は消滅した。
やがて、コンピュータールームの気温は次第に正常なものへと戻っていく。
「後で情報とか取り出したいけど……まず、外に持ち出しておかないとね」
何しろご当地怪人の本拠地だ。
こちらが勝利したら、間違いなく自爆することは請け合いである。
幸い、既に地上までのルートは出来ており、コンピューターの運搬に問題は無い。
解析することが出来れば、グローバルジャスティスの知識の中には、灼滅者達の役に立つものがあるかもしれない。
『全人類ご当地怪人化儀式』の完成の時は迫っている。
灼滅者達は戦いに決着をつけるべく、ジャスティスベース最深部へ向かうのだった。
→有力敵一覧
→(2)インドマハラジャ怪人(1勝0敗/戦力2000→1870)
→(3)ミイラアヌビス怪人(1勝0敗/戦力1220→1090)
→(6)インドゾウカレー怪人(1勝0敗/戦力1480→1350)
→(10)コンピュータールーム(21勝7敗/戦力2000→0/制圧完了!)
→(12)グローバルジャスティス(4勝3敗/戦力4600→4080)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。