サイキックハーツ大戦

    ■第2ターン結果

    ●サイキックハーツ『グラシャ・ラボラス』
    『ソロモンの鍵』での戦いで、灼滅者達を退け、日本へと逃げおおせたグラシャ・ラボラスだが、眷属の大量創造と大悪魔達の灼滅によって、その力は大きく落ち込んでいた。
     だが、それで彼が勝利への意志を失うか。
     否だ。

    『武蔵坂の灼滅者共よ、今度こそ、貴様等の最期だ!
     分割存在であった頃の怒り、全て貴様等にぶつけてくれる!
     そして、貴様等の次はアラベスクもプラチナも殺す!
     殺戮猟犬グラシャ・ラボラスは、一切の存在を許さない。
     世界の全てを殺し尽くし、生あるものひとつなき荒野に変えてくれよう!』

     分割存在として得た、二十万余の死の記憶。
     その怒りを動力源に、ソウルボードを引き寄せ、サイキックハーツとなるに至った『殺戮』を望む意志は揺らぐことは無く、グラシャ・ラボラスは無数の眷属を引き連れ灼滅者達へと襲い掛かる。
     灼滅者達は、その勢いを、真向から受け止めた。
    「怒りだと……」
     その感情は、『病院』出身の人造灼滅者の多くに共通するものだ。
     贖罪のオルフェウスとの戦いのために那須殲術病院に集い、ソウルアクセスしてソウルボードでの戦いに挑まんとしていた『病院』の人造灼滅者達は、ハルファス軍の攻撃を受け、壊滅的な被害を受けた。
     グラシャ・ラボラスは、その攻撃を行った張本人なのだ。
     大悪魔としての力、そしてサイキックハーツとしての力を得た今、先の戦いよりも衰えているとはいえ、侮りがたい存在だ。
     だが、人造灼滅者、そして彼らを仲間とした武蔵坂学園の灼滅者達の力は、それを圧倒しつつあった。

    「『殺戮』を望むソウルボード……物騒ですが、それも人類の意志の一つ、なのでしょうね」
     グラシャ・ラボラスの巨体を見上げ、坂崎・ミサ(食事大好きエクソシスト・d37217)はクロスグレイブを構える。
     エチオピアでの戦いでは取り逃がした。だが、今は先の戦いに比べ、灼滅者達の力も『不死の翼』によって底上げされている。
    「どれだけあなたの力が莫大でも、我々も3つのサイキックハーツを取り込んだ身。
     ここで灼滅します!」
    『殺してやる、灼滅者ども!!』

     翼が嵐の如く舞いながら地を走る灼滅者達を襲い、その翼を扉として現れる異形の猟犬たちが灼滅者達を食いちぎる。
     とはいえ、その力もソロモンの鍵で目にしたもの。
     そして、先の戦いよりも取り巻きの敵の質も、本人の力も衰えている
     今度こそ、灼滅者達が彼を取り逃がすことは無かった。
    「これで、終わりです!! その力、頂きます!!」
     ミサがクロスグレイブの引き金を引く。
     その砲口から放たれた黙示録砲は、グラシャ・ラボラスの胴を貫く。
     異形の肉塊と化した下半身と、上半身が分断され、落下した肉塊が下にあった木を破砕しながら転がった。
     しばし浮かんでいた上半身も、ややあって消滅していく。

     グラシャ・ラボラスの力が霧散し、ソウルボードの力が灼滅者達に満ちていく。
     だが、グローバルジャスティスやアンリの時のように、灼滅者達に新たな力が発現するには至らなかった。
    「ん……何か、新たな力が得られるかとも思いましたが」
    『残念だったなぁ。ダークネスを殺しまくった貴様らなら認められるかとも思ったが、殺戮を望むソウルボードは、貴様らは嫌いだそうだ』
     消えゆくグラシャ・ラボラスはクツクツと笑う。ミサはあっさりと頷いた。
    「まあ、そうかも知れませんね」
     全人類がサイキックハーツとなり、『バベルの鎖』を帯びたことで、人類同士での殺戮は灼滅者のようなごく一部の例外を除いて不可能となった。
     その状況をもたらした灼滅者達を、『殺戮』の意志が拒否反応を示すのも当然だろう

    『ああ、畜生。殺し足りねぇ……!!』
     その言葉を最期に、グラシャ・ラボラスの姿は消滅する。
     それと同時に、戦場の東側にたソロモンの大悪魔ウヴァルの軍勢が消滅したのも確認されていた。
     残るサイキックハーツは、あと2人。

    ●ロード・ジルコニア
    「ジルコニア、プラス、プラチナ!! 喰らいやがれェェェェ!」
     レアメタルナンバーの一人、ロード・ジルコニアは、その剣を縦横無尽に振るい、攻め寄せる灼滅者の陣を断ち切らんとする。
     元は朱雀門高校に所属するデモノイドロードだった彼だが、ブレイズゲートの虜囚となって数年。
     外に出た時には、状況は彼が知るものとは一変していた。
     サイキックハーツたるロード・プラチナとの『プラス』により、彼の力はブレイズゲートの虜囚となる以前と比べても強化されているが、集団となった灼滅者達の力は、彼の力を易々と上回って来る。

    「ロード・ジルコニア。お前は、ここで、倒す」
     炎帝・軛(アポカリプスの宴・d28512)が、その殲術道具を構えて宣言した。
    「人狼かよ。スサノオの力がありゃ、新たなレアメタルナンバーも産まれるか?」
     灼滅者達に包囲されながらも、ロード・ジルコニアは不敵に笑った。
     その体を覆うデモノイド細胞が蠢き、異形の眼球が灼滅者達をねめつける。
    「いいぜ、かかって来いよ!!」
     地面を蹴り、飛び出すと、ロード・ジルコニアは剣を振るった。
     クルセイドソードと一体化した左腕が、その刃で灼滅者達を切り裂きにかかる。
     次々と前衛を切り裂いていくロード・ジルコニアへと、灼滅者達の集中砲火が浴びせられた。
     その剣は巧みそのもの。
     デモノイド細胞の変異によって放たれる光線が、灼滅者達を貫き、氷結させる。

    「でも、今のわたし達を相手にするには、足りない」
    「言ってくれるね!!」
     ジルコニアと切り結んでいた軛は、そう断じる。
     個としての力では劣っても、既に集団として武蔵坂学園に勝てる敵はいない。

     軛が距離を取り、ジルコニアがそれを追おうとした瞬間、周囲から飛来したサイキックが彼に降り注ぐ。
     その爆炎を切り裂いた瞬間、突っ込んだ軛の一撃が、ジルコニアの腹部を貫いていた。
    「何万回と死んだが……これが最後かよ。しまらねぇな……」
     その肉体は崩れ落ち、光る欠片となってジルコニアは言葉を残し、消えていく。

     グラシャ・ラボラスが倒れたことで、武蔵坂学園からも巨大な竜の姿が目視できるようになっていた。
     ロード・ジルコニアの灼滅と共に、その巨体の青い鉱石の部分から、力が失われたように軛には見えた。
    「大悪魔達と、同じ……『プラス』しているレアメタルナンバーを倒せば、プラチナの力も失われる」
     確認した情報を仲間達に伝え、軛は次なる敵との戦いに赴いていく。

    ・グラシャ・ラボラス灼滅により、全てのソロモンの悪魔が消滅!
    ・(7)制圧により、(19)の戦力が大きく減少!

    →有力敵一覧

    →(5)ロード・バナジウム(2勝0敗/戦力4740→4220)

    →(7)ロード・ジルコニア(17勝0敗/戦力3440→0/制圧完了!)

    →(8)ロード・ニオブ(2勝0敗/戦力4480→3960)

    →(9)ロード・マンガン(1勝0敗/戦力5000→4740)

    →(10)八波木々・木波子(2勝0敗/戦力2500→1980)

    →(11)ウヴァル(2勝0敗/戦力2000→1480)

    →(12)戦神アポリア(2勝0敗/戦力1980→1460)

    →(15)朱雀門・継人(1勝1敗/戦力4020→3760)

    →(18)グラシャ・ラボラス(20勝0敗/戦力3175→0/制圧完了!)

    →重傷復活者一覧

    →死亡者一覧

    ■有力敵一覧

    有力敵 戦功点 現状

    ロード・ジルコニア
    2040
    (7)ロード・ジルコニア:Battle6にて、炎帝・軛(アポカリプスの宴・d28512)に倒される。

    サイキックハーツ『グラシャ・ラボラス』
    4800
    (18)グラシャ・ラボラス:Battle3にて、坂崎・ミサ(食事大好きエクソシスト・d37217)に倒される。

    戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。

    戦闘結果を取得しています。しばらくお待ちください。

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