■第4ターン結果
●(8) ボスコウ親衛奴隷軍 Battle:10
元々数が多くないボスコウ親衛奴隷軍を、灼滅者達は瓦解させていった。
「この戦場を突破すれば、絞首卿ボスコウの陣に攻め入ることができる……勝つか、負けるか。いずれにしても決着の時は近いようだ」
親衛奴隷軍のヴァンパイア達も、必死の形相で抵抗を続けている。
ビハインドを従え、ヴァンパイア達を駆逐しつつある勿忘・みをき(誓言の杭・d00125)は、『ボスコウ様の名もなき奴隷』を名乗るヴァンパイアを相手取っていた。
「名もなき奴隷、か。名を欲しいとは思わなかったのか? それとも自ら名を捨てたのか……」
「今の私はボスコウ様の奴隷! それ以上でもそれ以下でも無いィィィ!!」
無我夢中で振り回されるチェーンソーの刃を受けて、壁や床に、そして灼滅者達の体へと、次々と傷が刻み付けられていく。
「何がお前をボスコウにそこまで従わせるのか……俺には分からないが、対立してしまったからには戦うしかないか」
繰り出した剣の刀身が、チェーンソーの回転する刃と噛み合い異音が廊下に満ちる。
爵位級ヴァンパイアの配下達の攻撃は苛烈だ。
だが、それでも灼滅者達は、配下達であれば勝利しうる領域に留まっていると見て取っている。
相手の攻め手が止まる一瞬の隙を突いて、みをきは床を蹴った。
マントをなびかせ、輝く蒼き流星の如く敵の胸元へと、エアシューズを履いた爪先が突き刺さった。
「おおおおっ!? だが、まだぁッ!」
「いや、もう終わりだ」
抵抗を見せようとした奴隷へと、みをきのビハインドの刀が振り下ろされる。
それが決着の一撃だ。
「最後にもう一度聞こう。お前の名前はなんだ?」
「私の、名前……あれ? なんだっけ? そうだ、首輪が、記憶を……」
茫然としたような表情で、倒れた奴隷は消滅していった。
「ボスコウの首輪が奪うのは力だけに限らない、か。特殊能力に長けるというのは本当のようだな」
絞首卿ボスコウは力の剥奪、力の授与の他にも多芸ぶりを見せている。
「今回の戦争に現れている唯一の男爵級であることを考えれば、サイキックアブソーバーの機能が低下していけば最初に動くようになるのもボスコウか」
それは考慮すべき点なのかも知れないと考えながら、みをきは次なる敵を目指すのだった。
●(8) ボスコウ親衛奴隷軍 Battle:20
「私の言葉はボスコウ様の言葉! 私の指揮に従い、戦いなさい!!」
敗色濃厚な奴隷軍の中で、家令ヘスはヒステリックに喚き散らしていた。
奴隷達は嫌々従っているが、
「あんまり有能な指揮官ってわけでも無さそうだなぁ、家令さんよ!」
マテリアルロッドを振り回し、東雲・紫音(小さくても全力漢女・d00411)はヘスへと挑みかかっていった。
「たとえ非才の身なれど、ボスコウ様に軍を預けられた身。ダークネスですらない、なりそこない如きに負けるわけには!!」
「ケッ、時代遅れだぜ。ナメんじゃねぇぞッ!!」
紫音の声を聴き、にヘスは彼女を上から下までしげしげと眺めると、言った。
「……ああ、女か」
「……ぶっ飛ばす」
ポニーテールをなびかせて、紫音はヘスへと一気に踏み込んだ。
鋼鉄の如き拳が、ヘスの鳩尾を貫き、悶絶しながらヘスがくずおれる。
「ボスコウ様、一足先に、お待ちしております……」
消滅していく家令の姿は、この戦場における灼滅者達の勝利と、絞首卿ボスコウへの道が開かれた事実を灼滅者達に教えていた。
→有力敵一覧
→(4)ヴラド軍馬団(17勝0敗/戦力2600→1750)
→(8)ボスコウ親衛奴隷軍(39勝41敗/戦力270→0/制圧完了!)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。