■第2ターン結果
●ゴッドセブン「黒髪・螺子子」
かつて軍艦島の人々が生活を送っていた住居の廃墟群、廃墟ライブ会場。
そこに集まったHKT六六六と、付き従う強化一般人達は、灼滅者達の攻撃によって廃墟から駆逐されつつあった。
「ダークネスでもないくせに、なんでこんなに強いんだ!? すげぇ殺し甲斐ある!」
「こいつらを倒せば、私もランカーの仲間入りね!」
それでも意気揚々と襲い掛かって来るのは、六六六人衆の自信の表れとも言えただろう。
「それに、ここにはゴッドセブンの一人、黒髪さんがいる! 一方的にやられやしないぜ!」
「ゴッドセブン……?」
鬼灯・湊(曖昧な境界線・d30793)はHKT六六六が口にした名前に、仮面の裏で怪訝な表情を作った。
ゴッドセブン。
それはHKT六六六の頂点に君臨する七人のことだ。
警戒する灼滅者達の向こうで、1人の女性がフルフルと首を横に振る。
「あのっ、その……そんなに誉められちゃうと、恥ずかしい、です……」
そこにいたのは、長い髪を垂らした女性の六六六人衆だった。
目立つ黄色いTシャツを着ているので、間違いなくHKT六六六のメンバーなのだろう。
だが、その実力は確かに、他の六六六人衆からかけ離れているのは一目瞭然だった。
「例の仕掛け人も、よくこんな実力者を見出すものですね」
「あのっ、私、友達が勝手にHTK六六六に応募しちゃって……私、静かに本を読んで人殺しできればよかったのに……だから、その娘のことは、ちゃんと殺したんですけど」
あっさりと友人を殺した事実を語る黒髪。
「だから、今度は、アナタタチモコロシマスネジジジジジ」
髪が突然長く伸びた。
「……うわ」
ホラー漫画の日本人形か何かようだな、と他人事のように思いながら、湊は伸びて来る髪の毛を切りつける。だが、斬られるそばから伸びて来る髪の毛は、その内側にさらなる兇器を仕込んでいる。
「カカカカカカククク!!!」
髪を横薙ぎに振るうと共に、髪の間に仕込まれた螺子が一斉に飛んだ。
サイキックの力を帯びた螺子は、灼滅者達を貫き痛打を与えて来る。
近付く者を髪の毛で掴んで捻じ切り、遠い者は螺子を飛ばして貫く。
「」
体を螺子のように回しながら、狂気じみた奇声をあげる姿は、戦う直前までの大人しそうな様子からは一変していた。
「まあ、そうでもなければゴッドセブンなどにはならないですね」
湊は慎重に隙を伺っていく。
ただでさえ実力差がある相手だ。
「……着実に、一打一打を重ねていきましょう」
一撃では、あれを倒すことは到底不可能だ。仲間の皆で協力せねばなるまい。
それは他の灼滅者達も考えを同じくするところだ。戦いが続く中、しかし灼滅者達の攻撃も黒髪の力を削いでいく。
「アツイ! アツイナツツツツツt!」
髪の毛に炎を灯され、しかしなお狂声を上げる黒髪。その炎の熱に黒髪がわずかに目を閉じた瞬間、湊は走った。
「着実に」
いかなる力によるものか、まるで千切れる気配すら見せない黒い髪を踏みつけて距離を詰め、鉄パイプを黒髪の頭部へと叩き付ける。
壮絶な衝撃音がして、
ニタリ、と湊に笑みを見せた黒髪は、そのまま自分の髪の毛の中に沈みこむようにして倒れた。
灼滅された彼女の姿が消えていくと同時に、この戦場における六六六人衆との戦いも決着がついたのであった。
→有力敵一覧
→(3)野生のグラウンド(26勝9敗/戦力2100→800)
→(4)巳型調整プール(7勝6敗/戦力2000→1650)
→(5)廃墟ライブ会場(41勝12敗/戦力1850→0/制圧完了!)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。