●古塚
吹雪の夜。
阿武隈川のほとりに立つ古い塚。傍らにはねじくれた松の古木。
どこからともなく現れたのは、大きな獣。ポニーほどもある犬……いや狼のような獣だ。そのふさふさとした体毛は銀灰色で、額には黒い星を抱いている。
ワオォーーーーン。
狼は塚へ向けて、街中を震わせるような遠吠えをひとつ。
そしてまた、どこへともなく去っていった。
――狼の気配が消えた頃。
ボコリ。
積もった雪の下。塚の敷石が浮き上がり……。
地の底から蘇ったのは、古の畏れ。
骸骨のようにやせ細り、ボロを纏った灰色の老婆が這いだしてくる。蓬髪の下の瞳は赤く輝き、牙は唇を貫きそうなほど鋭く尖っている。右手の鉈と、地下と老婆の脚をつないだ銀色の鎖は、月も無いのにギラリと光り。
『……赤子の、肝を』
老婆は嗄れた声で呟いた。
●武蔵坂学園
その昔、岩手という女性が、京で貴族の姫の乳母をしていた。その姫が難病にかかり、その治療には妊婦の腹を裂いて赤子を取り出し、その肝を食べさせるしかないという。
岩手は自らの娘を京に残し、ひとり赤子の肝を求める旅に出たが、当然簡単に手に入るものではない。奥州・安達ヶ原の地までやってきてしまった。そこで岩手は庵を建て、妊婦が通りかかるのを待つことにした。
何年かが経ち、とうとう妊娠中の夫婦連れの旅人が通りかかった。岩手は親切ごかして庵に夫婦を泊めることに成功した。
その晩、長旅のせいか妻の具合が悪くなった。夫を薬屋まで走らせている間に、岩手は妊婦の腹を裂く。
すると。
瀕死の妊婦の胸元に、見覚えのある守袋が下がっているではないか。
妊婦は、岩手が京に残してきた実の娘であったのだ!
なんという悲劇。
自らの罪の重さと浅ましさに耐えきれず、岩手は鬼婆と化してしまった……。
「――その後岩手は、祐慶というお坊さんに退治されたわけなんですが」
春祭・典(高校生エクスブレイン・dn0058)は昔語が一段落すると表情を引き締め。
「その鬼婆を、スサノオが古の畏れとして蘇らせました。それを皆さんに灼滅していただきたいのです」
場所は福島県二本松市。町外れ、阿武隈川のほとりに立つ鬼婆の塚である。
「史跡ですが、冬のこととあって訪れる人は少ないので、今のところ被害は出ていません。鬼婆は塚を離れることができないようですし」
鎖のようなもので塚の地中とつながれていて、せいぜい半径100mくらいの範囲しか出現できないようだ。
「塚に用心しながら近づいていって、鬼婆が出現したら戦闘開始、ということになるでしょう。夜の作戦にすれば人気は殆ど無いですから、塚の大分手前からカードを解除し装備を整えて接近することができます」
早めに人払いのESPを使っておくとより安心だろう。
「今は人が少ないですが、春の観光シーズンを迎えたら、被害は必至です。それまでに絶対解決しなければなりません。それから、皆さんも気になるところだと思うんですが」
典は考え込む表情になって。
「元凶であるスサノオの行方は、申し訳ないことに、今のところ予知しにくい情況なのです。個々の事件を追っていけば、いずれたどり着けるとは考えているのですが……」
参加者 | |
---|---|
三兎・柚來(小動物系ストリートダンサー・d00716) |
影道・惡人(シャドウアクト・d00898) |
羽柴・陽桜(ひだまりのうた・d01490) |
相良・太一(土下座王・d01936) |
二階堂・空(高校生シャドウハンター・d05690) |
現世・戒那(天ツ風・d09099) |
豊穣・有紗(小学生神薙使い・d19038) |
英田・鴇臣(拳で語らず・d19327) |
●接近
春から秋にかけては、散歩やジョギングの人々が快適に利用しているだろう堤防上の遊歩道。しかし今は冬。しかも夜。そして吹雪。こんもりと白く雪が降り積もっていて、足跡すら見えない。
空と地面を一体化させてしまうような白魔の世界で、堤防の右手には黒く流れる阿武隈川。左手は草っ原を挟んで車道と、その向こうにはぽつぽつと民家があるはずなのだが、このあたりでは途切れている。
灼滅者たちはスレイヤーカードを解除し、装備を整えた。もちろん防寒具や靴もバッチリだ。一部を除いて。
彼らがいるのは、ちょうど鬼婆の塚から100メートルほどの距離。吹雪を透かして目を凝らすと、塚の傍らの松の木が、ぼうっと街灯の光を受け黒くそそり立っているのが何とか見える程度の視程だ。
灼滅者たちはその松目指し、左右を見回しながら円陣を組み、ライトで雪原を照らしつつそろそろと進み始める。顔に吹き付ける雪が痛い。
「鬼のおばーちゃんのお話、とてもかわいそうだ、ねー」
羽柴・陽桜(ひだまりのうた・d01490)がライトで足下を照らしながら言う。
「ねー、ずいぶん悲しい昔話だよねー……って、夜叉丸もちゃんと警戒しててね?」
同意しつつ豊穣・有紗(小学生神薙使い・d19038)は霊犬の夜叉丸と共に、新雪を嬉しそうに踏みしめている……が、視線だけは油断なく周囲を巡る。100メートルラインを越えたらいつターゲットが出てきてもおかしくないのだ。
「悲しいお話だけどボクらにできるのはこれ以上悲劇を起こさせないことだけだと思うから、頑張ろう」
現世・戒那(天ツ風・d09099)の足下でも、霊犬の戒世が落ち着かない様子で鼻をひくひくさせている。
「古の畏れっつーのと戦うのは初めてだから、どんなもんかは知らねぇが……全力で叩きのめすだけだ! いつでも出てこい!!」
英田・鴇臣(拳で語らず・d19327)は初めて相対する敵に高揚している様子。
「なあ」
三兎・柚來(小動物系ストリートダンサー・d00716)が、ゴーグルに張り付いた雪を指で拭いながら、
「岩手さんて、赤ちゃんの肝にこだわってるみたいだけど、すっと小学生が狙われんの? それとも年齢上の女子?」
そうは言っても、今回のメンバー女子は小学生のみ……ということは。
メンバーの視線がSJと柚來に注がれる。
「え俺? 俺は大丈夫っしょ、こう見えて18歳だから! もう大人だから!」
当人はそう主張するが、よく中学生……にとどまらず、小学生に間違われるらしい。
影道・惡人(シャドウアクト・d00898)が後方から仲間たちの思案を吹き飛ばすように、
「ぁ? 細けえことは気にすんな。なもんただ倒すだけの『物』さ」
威勢良く言うと、
「ぶえっくしょい!」
相良・太一(土下座王・d01936)が豪快にくしゃみをかまし、
「古の畏れか……都市伝説みたいなもん? 違うの? ……もひとつ、ぶえっくしょい! 寒い!」
ガチガチと歯を鳴らす。何を隠そう、彼はESPのためにマントの下は水着なのである。
「いやぁ、寒いなぁ。心頭滅却すればなんとやら……いや無理だな、うん。太一を見てるだけで、こっちが寒くなるさ、ははは……さて、そろそろ」
二階堂・空(高校生シャドウハンター・d05690)は、ぶるりと身震いすると、殺界形成をかけた。いつの間にか、松が大分ハッキリ見えるようになってきている。
「太一、ぼちぼち出るんじゃねえか? そろそろマント脱げ脱げ」
惡人が煽るが、そういう彼はキャリバーのザウエルに騎乗し、コートにカイロ、防寒下着と寒さ対策はバッチリである。
「ひでえなあ……ヒッ!?」
太一が何かに驚いて、川の方に向けてライトを向けた。
「あ……なんだ雪か……」
堤防の斜面を雪の塊が転げ落ちた音だったようだ。太一はホッと胸をなで下ろす……が。
「……着いちゃったよ」
灼滅者たちは堤防を駆け下りて、半ば雪に埋もれた、大きな自然石に文字を彫り込んだだけの簡素な古塚と、傍らの松の木を見上げる。
敵の出現が無いまま、鬼婆の塚に着いてしまった。
見上げる松の幹は吹雪の中節くれ立って拗くれ、まるで老婆の痩せ細った指のよう。
「出なかったねー」
有紗が塚を懐中電灯で照らす。
「塚の向こう側にいるのかな、川っぺりだったらかなわないな……」
空も松の周囲を照らしながら呟く。
その時。
グルルルル……。
2匹の霊犬が、灼滅者たちが背中を向けている陸側に向けて唸りだした。
同時に、灼滅者たちもバベルの鎖がそそけ立つのを感じた。
●鬼婆
「で、出たーッ!」
振り向けば、彼らの背後、数メートルしか離れていない位置に、灰色の老婆が出現していた。蓬髪も襤褸切れのような着物も、ミイラのように乾涸らびた肌も全てが灰色のグラデーション。
ただ、その瞳は炯々と赤く輝き、右手の鉈と足に絡まる鎖は眩しいほどの銀色で。
鬼婆はくわっと口を開けた。その口の中は、たった今、人を食ったかのように真っ赤――これが鬼婆。これが古の畏れ。
白一色の吹雪の中での、その物凄い姿に灼滅者たちは一瞬竦み、その隙を予測していたかのように、鬼婆が鉈を大きく振るった。
ズンッ。
「!?」
禍々しい波動が後衛を襲い、なぎ倒す。
「しまった!」
ディフェンダーと霊犬たちが慌てて後衛のカバーに入る。
「ひええ!? 鬼婆怖ぇー! 怖ぇけどーっ、このための海パンだしーっ!!」
太一はいろんな理由で涙目になりつつも前に出ると、バサリとマントを思い切りよく脱いで。
「サァウンド……シャッター!!」
脱ぐとその下は海パンにブーツにマフラー。ESPのためとはいえ、かなり変である。
「背中から来るとは!」
そのディフェンダーたちの間を抜くように鴇臣と柚來が飛び込んでいって、雷を宿した拳と異形化させた腕で殴りつけ、鬼婆をよろめかせ、ジャラリ、と足につながった鎖が鳴る。
「さ、まずは隠れようか!」
ジャマーの戒那が急いで塚にランタンを設置し視界を確保すると、鏖殺領域を発動し、防御を高める。
その間に後衛は体勢を立て直すことができ、有紗が清めの風で回復を施した。
「くっそ、仕切り直しだぜ!」
惡人が傾きかけたザウエルを立て直し、
「おぅヤローども、やっちまえ!」
ガンナイフを構え、同時にキャリバーも機銃掃射を始める。空もガトリングガンから、雪よ溶けろとばかりに炎弾を撃ち込む。
後衛が立ち直ったのを見て、ディフェンダーたちも初撃に出る。太一はシールドを展開して仲間たちに盾を張り、陽桜ははなうたで敵を抑え込もうとする……が、鬼婆はそれを振り払い、次手を狙って接近してきていた柚來に向かって鉈を振り上げる。
「ああっ、やっぱり子供狙いってか? 違うよね!?」
その鉈は、
「させないよっ……!」
陽桜が身体を張って受ける。小さな身体の肩口から胸にかけて、ざっくりと鉈の刃が喰いこんだ。
「陽桜っ……ええいっ、くらえ!!」
柚來は陽桜の陰から雪を蹴散らして横っ跳びに回り込むと、サイドから鬼神変を見舞った。
「陽桜ちゃん、大丈夫!?」
肩を押さえてうずくまった陽桜を霊犬たちがガードし、有紗が素早く小光輪を飛ばす。
柚來のパンチによろめき、鬼婆が血色の口を開けてぐええ、と悲鳴とも怒声ともつかない声を漏らしたところに、
「寒ぃんだよっ!」
海パン姿の太一がシールドに載せた炎を叩きつける。ジュッ、と雪が蒸発する音がした。
「爆火、燃やして砕け!」
続けて戒那が魔導書を開いて炎をたたみかけ、惡人はザウエルに突撃させながら光の輪を投げ込む。
空が雪の上に片膝を付くと再び炎弾を撃ち込み、鴇臣は灰色の雪空に赤い逆十時を出現させる。
『ギ……ギモォォ』
連続攻撃に鬼婆は苦しげに呻くと、鉈を夜空に向けて振り上げて、そしてサッと降ろした。
「……あっ!」
無数の刃は中衛の戒那を狙う……しかし。
「戒世!」
霊犬の戒世が身体を入れて庇う。悲しげな鳴き声が響き、白い毛並みに血が滲む。
「よくも、戒世を……魔光、砕き抉れ!」
戒那が突きつけた魔導書から、眩しい魔法光線が発射され、鬼婆に降り注ぐ。
戒世は回復を施すために、有紗が抱えて後ろに下げる。有紗は同時に自身の霊犬にも指示をだす。
「夜叉丸、戒世ちゃんが戻るまでみんなを守ってね!」
夜叉丸は気合いの入った様子で一声応えた。
「お婆ちゃん!」
眩しい光線が降り注ぐ中、柚來が拳にオーラを宿して鬼婆に接近し、
「元々眠ってたんだし、もう一度眠りにつこうぜっ!」
「ひおも、閃光百烈拳!」
陽桜も敵の懐に飛び込み、ちっちゃいふたりが揃って低い位置に連打を見舞う。
殴りながらも陽桜は傷ましそうに。
「こんな時期に蘇らせられて、鬼のおばーちゃんも寒い……かな。悲しくて寒いのってすごくやだよね……」
そこへ、太一がぽーんと跳び上がり、
「うっしゃ、俺は上を狙う!」
火花を散らす拳でアッパーカットを狙う……が。
『ギギギ、ギモォ!』
「わあっ」
鬼婆は群がる前衛を振り払うように鉈を振り回し、3人は飛び退く。
灼滅者たちを引き剥がした鬼婆は、血塗られた口を大きく開け、
『ヒ……アァァァァー………』
雪空に向かって、悲鳴とも泣き声とも付かない声を上げた。
「これって……集気法?」
ガンナイフを構えていた空が、思わず武器を降ろす。
余りに悲痛な声である。きっと、腹を割いた妊婦が娘であったと知った時も、こんな声を上げたに違いないと思ってしまうような。
鬼婆の哀しみの一端を感じ、灼滅者たちは我知らず動きを止める……しかしそこに、
「おい、みすみす回復させる気かよ!?」
黒々とした影が遠慮会釈なく鬼婆に掴みかかる。惡人が放ったものだ。
「感情は戦闘の前と後にだけありゃいんだ、今は欠片もいらねぇんだよ!」
それはそうだ。鬼婆の哀しさを悼むのは後でいい。今は一刻も早く、安らかな地の底に戻してやることこそが慈悲だ。
「その通りっすね……たあーっ!」
鴇臣がひとっ飛びで敵に肉薄し、ボロボロの着物の襟首を掴む。口からは金臭い嫌な匂いがして、鬼婆が喉の奥で呻いているのが聞こえる。
『ギモ……ギ……モ……』
それでも鴇臣はそのまま鬼婆を渾身の力で投げ飛ばす。思いの他に重たく、足場も悪いので、一緒に雪原に倒れ込んでしまったが、そこに空が慎重に狙いを定め、傍らの岩に跳ねさせ角度をつけた毒弾が撃ち込まれる。
鴇臣はすぐに起き上がり飛び退いたが、鬼婆はなかなか身体を起こすことができず、弾はズブリと鬼婆にめり込んだ。
「鬼のおばあちゃんっ!」
半ば身を起こした状態の鬼婆に、陽桜がロッドを振りかぶってとびかかる。
「倒されるのも痛くて嫌だろうけど、でもちょっとだけ我慢してね……!」
「そうだよっ、もっかいゆっくり塚で眠ってよ!」
柚來もロッドを叩き込み、2人分の魔力が鬼婆の体内で爆発する。
それでも何とか起き上がった鬼婆は、よろめきながらも鉈を振り回す。
「むっ、くるっ!」
「やらせないよっ……太一おにーちゃん!」
「おうっ! 守るぞ!!」
ズンッ。
前衛を重たい波動が襲った。ディフェンダーたちはそれぞれクラッシャーを庇い、2人分ずつダメージを受けたが、
「いってえ! 寒いと余計痛ぇんだよッ……でも、出会い頭ほどじゃなくねえ?」
太一が痛そうに痣が浮いてきている剥き出しの身体をさすりながら、初撃をくらった後衛に尋ねる。
「うん、そうみたいだね」
有紗が頷きながら前衛に癒やしの風を送る。
「大分弱ってきてンだろ。一気にいくぜ!」
惡人はザウエルを噴かして突撃しつつ、再び影を放つ。ここまで使ってきたサイキックの中で、最も手応えがあったのだ。
「昔話ってもんは大抵聞いた人に教訓を与えるもんなんだが」
空がいつの間にか鬼婆の背後に回り込んでいた。
「それがいつしか人々の中では畏れに変わり、スサノオに利用されたってとこか……」
哀れに思う気持ちはあれど、戦いは戦いである。白妙ノ耀の刃がひらめき、汚れきった着物を切り裂く。
「虚刃、来りて断ち切れ!」
戒那も負けじと大鎌を振り回して吹雪のように刃を降り注がせ、
「今度は決めてやるぜ!」
鴇臣は今度は鬼婆の帯を掴んで投げ飛ばし、回復なって2頭揃った霊犬たちも、メディックの有紗も攻撃に参加する。
有紗の縛霊手が鬼婆を抑え込み、太一は炎を宿したシールドで張り飛ばし。
『ギ……ギモ……』
苦しげな声を上げ、ゆら、と鬼婆の姿が揺らめいた。よろめいたのではなくて、揺らめいて、歪んだ。
「こりゃ、今だろ……やああっ!!」
柚來が渾身の力で光る拳を叩き込む。
すると……瞳と鉈の禍々しい輝きが失せ。
灰色の身体は蜃気楼のように頼りなく揺らぎ……透けて。
安達ヶ原の鬼婆は、吹雪に吹き散らされるようにして消えた。
最後まで残っていた鎖も、地面の雪に溶け込むようにして、じきに見えなくなった。
●祈りと、調査と
「別に水着の上に服着ても良かったよね……と冷静に今は思うぜ」
「そうだねえ……はい、どうぞ」
陽桜は戦闘が終わってもガタガタ震えてる太一にカーディガンを着せかけ、温かい飲み物を渡す。
「あんがと! 人の好意が……暖かいぜ……!」
「温まってね……あ。惡人おにーちゃん!」
陽桜はサッサと帰ろうとしている惡人を呼び止める。
「温かいの、飲んでって!」
「ぁ? あ……そっか、うん」
さすがの惡人もSJの好意は断りにくいらしい。
柚來と戒那は塚の前で手を合わせていた。
「今度こそ、ゆっくり休んでくれよな。お婆ちゃん」
陽桜も塚に手を合わせてから、ふたりに飲み物を渡す。
「あったまるね、ありがとう~」
戒那は礼を言うとさらに戒世を引き寄せて、
「しっかし寒いね~戒世、あっためて~」
もっふもふ。
鴇臣と空と有紗は塚の回りを調べている。
「さみぃから早く帰りたいけど、一応調べといた方がいいよなー」
「だな。でも、雪で足跡も何も残ってないみたいだけど」
「ねえねえ、小っちゃいスサノオってもふもふしてるのかなー? ちょー気になるっ」
「スサノオ、ひおも気になってるの! あ、お片付けもしてった方がいいよね?」
陽桜は彼らにも飲み物を配る。
太一も飲み物を吹き冷ましながらやってきて。
「それにしても、スサノオってのは……何か捜し物でもしてんのかね?」
作者:小鳥遊ちどり |
重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし |
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種類:
公開:2014年1月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 2
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