生まれて直ぐ、浅ましく癒しの力だけを求めた両親と村人達に村の奥深くに幽閉されて育つ。癒しの道具として、人形のようにただ其処に在る日々。ある日、村は羅刹に襲われ破壊し尽くされる。ただ独り、座敷牢の奥に居た彼女を除いて。生者の居ない村の獄中で水だけを啜り暫く、餓死する前に学園関係者に助けられて養子となったが、栄養失調故の小柄で華奢な体躯は未だ回復には至らない。　＊飼い猫は金眼白毛の仔猫、名前は満月。