「部員数二名、活動場所キャンパス内外、活動目的ナシ。
……ノリで出したっつのになんで申請通んだコレで?
どの点が承認されたのかわかんねーよ部費出すなよ…」
職員室の入り口前、プリントと二千円札を手に突っ立っているヤンキーが一人。
どこか呆れたような顔でプリントを裏表ひっくりがえし、
読みもせずソレで紙飛行機を折り始める。
「申請通ったらしーぜ、どーするよ。
部費は一人頭一千円だって。俺二千円札見んの久々なんだけど」
折り、戻し、曲げてまた折る。
そうして青年は廊下で待たせていた幼馴染のもとへ戻るなり、
彼の寄りかかっていた窓の向こうへ、掌の紙を、投げて飛ばした。