武蔵坂学園の近くの、
ちょっとした空き地に建てられた宮殿(※注:ただのプレハブ)。
そこには「う゛ぁかちん」と蛇がのたくったような字で書かれたのぼりが、
何故か屋根にささっている。
人が住んでいるのかどうかすら疑わしいほどの造りだが、明らかに妙な小屋である。
いや、そもそも近づいちゃいけない雰囲気満載である。
危険を感じて立ち去ろうとすると……扉が開いた。
そして、一人の男が出てきて……君に微笑みかける。
「あら、アナタ、もしかして、この王国への入国希望者かしら?」
男の微笑みは大笑に変わり……
「ようこそッ! この、Regno di Vacatino……『ヴァカチン王国』へ!
国王としてアナタを歓迎す……」
しかし。
「あら? 誰かいたみたいだけど……勘違いだったのかしら?」
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