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迷路のように曲がりくねった、長く狭い路地裏を抜けると、
そこには人が離れて久しい、古ぼけた廃ビルがある。
あまりに入り組んだ立地が故に近隣の不良でさえ近寄らぬ此の場所に、
ふと、何やら人の気配がーー
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空き部屋の一角に、ソファーや文机、
電気を使わない簡単な調理器具などが置かれている。
所々に誰かの私物が散見し、
この場所が今も使われていることを示している。
そして、机の上には書きかけの日記帳が、
陽光に白いページを輝かせていた。
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……おや、こんな所に、ようこそ。
ここは、セトが寝起きしたり、日々の出来事や想いを綴るだけの場所なのです。
申し訳ないですが、部員さんは募集していないのですよ。
ですが、友好さんの申請は歓迎です。
セトで良ければ、ふらふら遊びに行かせて頂きます。
……それでは。
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