amantes amentes.

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赤茶けた煉瓦の壁に時代掛かったステンドグラス、
琥珀色の明かりに溶ける珈琲の香り。
人通りの少ない路地裏にひっそりと佇む
どこぞの国の言葉で愛を意味する言葉を看板に掲げた古びた純喫茶。
…であるが、とある常連の学生からは皮肉を込めて
「amantes amentes」と呼ばれている。

擦切れた緋色の椅子が並ぶ落ち着いた店内に不相応な学生が一人、
ノートに向かってガリガリとペンを走らせている。