雑踏を抜けた路地裏に佇む
No Truth――“真実無し”と書かれた立て看板
響く階段を下りた先は、アートスタジオが在った
薄暗い部屋の壁には無数の貼り紙跡が残り
壁沿いの曇ったガラスケースの中には、マスクやラバーの商品が並んでいる
『身体改造相談無料』
『タトゥデザインサンプル集有りマス』
『ライドキャリバー、改造承りマス』
他にも鮮やかな貼り紙に奪われた視線を戻せば、
入口付近のカウンターに一人の男がいた
――ああ、お客さんっすか?珍し…いらっしゃい
何の店かって、…うーん、何っすかね
店長が趣味でやってるアートスタジオって感じ?
…兼、今は暇持て余した学生の溜まり場ってとこっすかねぇ
まあ、好きに見てけばいいんじゃねえっすか
覗くも去るもご自由にドーゾ、っと
●ゆるりと団員募集。
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