古惚けた家具が並ぶ、どこかの一軒屋。
小さなシマエナガが拵えたとっておきの住処には
いろとりどりのブランケットやシーツを張り巡らされ
木材と布とが継ぎ接ぎになって、まるで宛ら
サーカスのテントのようにも見える。
今の時期にはぬるい隙間風が吹き込むのだが
天井の穴から覗き見える星空は、きっと何所よりも綺麗。
それが、彼女のいちばんのお気に入りとも言える所だった。
ちぃころ、鳴き声のような歌声のような音が聴こえて
足を踏み入れてみるかは君次第だけれど
寄り合えるのはどうやら家の大きさから見ても
十と少しばかりのようだ。
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【個人クラブ】