灰に染まる空の端
雨を孕んだ花の風
空を仰いで、予感がしたなら――
濡れそぼつ前に、傘をお探しには、なりませんか。
***
忘れ物の傘が何本も在るクラブ棟の一室。
奥は暗幕で仕切られていて良く見えない。
灰の空を映す窓辺には点々とつるした現像済みの写真、
並ぶ景色はどれも晴れた空。空。空。
どうやら名義上は「写真部」であるらしい。
雨が上がるまで、傘を探すまで、
それとも君の、気のすむまで。
***
活動日:曇、雨、の日
晴れの日は、外へ
のんびりとするクラブ。
積極的な募集はしていないけれどご縁が、あれば。
多くて10、水が、合うなら。
(少々過ぎたので、暫し椅子は満席。)