クレーヴェルの冠

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クラブ棟の一室、扉に飾られた白詰草の輪
部名も知れない其処へ踏み入れば
途端に視界が煌きで満ちるだろう

丁寧に掃除された部屋の中
只の色硝子の欠片から屑石、少し大きめの原石まで
机上には色取々の彩で満たされた小瓶が並び
隅に積み上げられた分厚い図鑑を捲れば
四葉の押花眠る栞がはらりと床へ落ちる

藍晶石の欠片を詰め込んだ瓶を陽に翳して
窓辺で寛いでいた少女は、微かに笑って唇を開いた


「――きみも、縁を紡ぎに来たのかい？」


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※受理はお誘いした方のみ


（2012.09.22～）