錬鉄で象られた【Sarg】の装飾看板。
硝子のショーケース越しに中を覗くと、そう広くない敷地にずらりと本棚が押し込まれている。
中へ入れば、ペンダントライトが柔らに光を零すアンティーク調の店内に、
主の迎えを待つ御伽噺達が、古ぼけた色の棚に静かに抱かれ眠っている。
「……ここに在るのは童話ばかりよ。ご店主ならカウンターの奥。興味があるなら、ご自由に」
いつからいたのだろうか。
店の奥、本に落とした目を決して離さずに、その少女は腰掛けていた。
(基本的に発言閲覧自由です。通りすがりも入部もご自由にどうぞ。
管理らしい管理はありません。)