武蔵坂学園近くの寂れた雑居ビル…其処に骨董品屋があった
一歩店に踏み込むと乱雑に積み上げられたガラクタが『あなた』を出迎える
そして灼滅者である『あなた』は感じた
それらが真贋を問わず云く付きの一品…殲術道具の資格を秘めた品々であると…
「なにかお探しでしょうか?」
不意に店の奥から声が掛かる
良く見るとガラクタの間から一人の女が『あなた』を見つめて居た
のみならず、女は店内のガラクタを見回しながら『あなた』へと静かに歩み寄ってきた
「此処の道具達と同じ様に、時に我々も己の闇を解き放たねば成らぬ事がある。
動機は人其々ですが…その為の力と覚悟を我々は持っている。
しかしその保険は自身では用意できない…。
我々はそんな悩める烈士や戦闘狂の為の互助会でもあります。
如何ですか? その覚悟があるのなら…Ahnenerbeは『あなた』を心より歓迎致しますよ。」
そう言って『あなた』の前に立つ女は静かに嗤った…