暮れ六つ

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町の片隅
ひっそりと建つ

「括屋手芸店」

そのかんばんは
すっかりすすけている

西日がつよく、つよくさしこむ
とうのむかしに忘れ去られたような
ちいさな手芸屋

糸屋のむすめは
学校も、放課後もすんだ、くれむつどき

そのお店のドアを、ひっそりとあけている


上履きのかわりに硝子の靴を
そのつまさきに待っている

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