胎蔵界戦争

    ■第5ターン結果

    ●緑の培地

     救護拠点が置かれた『水晶離界城』から、グリーン・セイヴァーの待つ『緑の培地』に至るまでの間、灼滅者達が目にした光景は彼らをもってしても理解に苦しむものだった。
    「何か、古生物の番組とかで見たような生き物が色々いたんですけど……」
    「異空間の密林に幻の絶滅動物を見た! テレビで特集番組が組めるな」
     森林を抜けて、毒に満ちた緑の培地へと足を踏み入れる灼滅者達。
     異様な光景を生み出していた原因が、この場所であろうことは灼滅者達にも検討がついていた。
     培地とは、文字通りの土地ではなく、微生物や細胞の培養のために用いる、養分などを含む液状や固形の物質のことを指す。
     主に寒天等だが、幸いにというべきなのかは定かではないが、足を踏み入れて寒天に埋まるようなことはなかった。

     緑の培地の支配者は、グリーン・セイヴァー。
     ゴールド・コンダクターならば経済。  ホワイト・ビヘイビアならサイキックエナジー。 『人類管理者』を名乗る元老達は、それぞれに管理する対象を有している。  沖縄での戦いで破ったアッシュ・ランチャーも、緑の培地を支配するグリーン・セイヴァーも同様であろう。  では、この毒の培地で、グリーン・セイヴァーが何を管理してきたのか。
     一部の灼滅者達は、既にその答えを得ていた。
    「兜から得られた情報から考えると、グリーン・セイヴァーは『進化』を管理する者ということでしょうね」
     だが、この培地を満たす『毒』が、『進化』に、そして『人類管理者』としてどのような役割を持つというのか。
    「まあ、それは本人に聞いてみるしかないよね」
     毒をものともせずに行き交うノーライフキング達と、灼滅者との戦いは、常人ならば容易く死に至るであろう毒の中で始まる。

     培地の奥へと至った灼滅者達は、培地のどこにグリーン・セイヴァーがいるのかをすぐに知ることができた。
     それまでの毒の沼地に似つかわしくない洋館が、そこに佇んでいたのだ。
     ノーライフキング達の守りを破り、研究施設を兼ねているらしき洋館に突入した灼滅者達を、緑色のタキシードを着たグリーン・セイヴァーは興奮したように見つめる。
    「これが灼滅者というのか! いやはや、驚くべき力だ!! ダークネスのなり損ないとしかみなされていなかった者達に、これだけの力が与えられるとは!!」 「うわあ、ちょっと嫌なんだけど」
     舐めるように見つめられ、久我・なゆた(紅の流星・d14249)は背すじを震わせた。
     だが、グリーン・セイヴァーの視線が、欲情を含んだものではなく、モルモットを見つめる科学者のそれであることは、彼女にも容易に察することができた。
    「『進化』を司る元老……この研究室の毒に触るのも嫌な感じだね」
    「『健全な精神は健全な肉体に宿る』と言う格言があるそうだが、では人類を闇堕ちしやすくするためには、どのような肉体を与えれば良いか、というのがグリーン・セイヴァーのテーマだよ」
     灼滅者達へと毒液を降り注がせながら、グリーン・セイヴァーは語る。 「歴代のグリーン・セイヴァーは考え、実験し続けて来た。いかにして、人類の闇堕ち率を上げることが出来るのか、と……ようやく率を上げて来た成果は易々とは消えないとはいえ、研究を続けるためにも、諸君に灼滅されるわけにはいかない」
     滝のように降り注ぐ毒液は、灼滅者達の体を強制的に闇堕ち時のそれへと変容させようとして来ている。
    「またこういうとんでもない奴……」
     ノーライフキングに君臨する統合元老院クリスタル・ミラビリスの元老達の持つ力の異様さを感じながらも、なゆたは拳を撃ち出した。
     衝撃が走り、滝のように降り注ぐ毒液が割れた。
     駆け抜けた灼滅者達の攻撃をステッキでいなしながら、グリーン・セイヴァーは語る。
    「もっとも、長期間闇堕ちせずにダークネスを倒し続ける灼滅者が現れるとは、予想外だったがね。ましてや、人類自ら『人造灼滅者』などを開発するとは……いやはや、実に素晴らしい!!」
     興奮を抑えきれない様子で、元老は杖を振り上げる。
    「肉体を闇堕ちさせながら、『霊子強化ガラス』などという脆弱な代物で、精神を闇堕ちから守る……。これは奇跡的なことだよ! ソロモンの悪魔達と争って数を減らしてしまったというのが残念極まりない」  さも悔しそうに言って、元老は灼滅者達を見る。
    「だが、諸君は人類がさらなる進化を遂げる上での、重要なサンプルになれるとも!! さあ、グリーン・セイヴァーの研究をさらに進化させるため、礎となりたまえ!!」

     その渦を巻いて迫る毒の雨を突っ切って、なゆたは駆けた。
     摩擦熱すら伴う勢いで体を回転、降り注ぐ進化という名の毒を振り払う。
     そのままの勢いで、回し蹴りは元老の胸板へと吸い込まれた。
    「これが……久我流空手だよ!」
     炎をも巻き起こすような勢いで、振り回すように元老を地面に叩き付ける。
     興奮の絶頂で息絶えた元老は、そのまま肉体を消滅させた。他の元老達と同様、後には兜が残される。
    「……はぁ、兜は持っていくとして……一応、もってく? この毒……?」
     そのなゆたの問いに、クラブの仲間達は苦笑で応じるのだった。

    →有力敵一覧

    →(2)闇の雪原(7勝0敗/戦力1200→850)

    →(3)業の荒野(0勝1敗/戦力300→300)

    →(4)力の森林(2勝0敗/戦力600→500)

    →(5)知識の山脈(1勝0敗/戦力200→150)

    →(9)緑の培地(31勝3敗/戦力1550→0/制圧完了!)

    →(10)灰の円卓(1勝0敗/戦力500→450)

    →重傷復活者一覧

    →死亡者一覧

    ■有力敵一覧

    有力敵 戦功点 現状

    グリーン・セイヴァー
    10000
    (9)緑の培地:Battle3にて、久我・なゆた(紅の流星・d14249)に倒される。

    戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。

    戦闘結果を取得しています。しばらくお待ちください。

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