■第7ターン結果
●さらば研究主任レディ・アンタレス
知識の山脈のノーライフキングとの戦いは、この終盤に至ってようやく終わりを迎えようとしていたた。
「これで終わったと思わないことねぇぇぇぇぇ!!」
「いや、さすがにこれで灼滅されて欲しいでござるよ……」
ハリー・クリントンは、散々灼滅者達の手を煩わせてきた研究主任レディ・アンタレスの水晶の体に、念入りに閃光百裂拳を叩き込んだ。
繰り返される拳打の向こうで、今度こそ完全に水晶の体が灼滅したのを確認し、深く息をつく。
「女性の執念は怖いでござるな……くわばらくわばら」
などと言いながら、ハリーは周辺の探索を開始した。
胎蔵界にはノーライフキング達が収集した情報が保管されている……と言われていたものの、現在のところ、目立った情報は得られていない。
勿論、不滅の兜を被れば情報は得られるのだろうが、殲術再生弾の効果を得ているとはいえ、灼滅者達にとっても可能な限りそれは遠慮したいところだった。
「あるとすれば、やはり、最も険しい山頂でござろうか」
ノーライフキング達の抵抗で至ることが出来ていなかった山頂をめざし、ハリー達は険しい山裾を登っていく。
空飛ぶ箒で横着しようとした者達を拒むように突然の嵐が吹き荒れたりもしていたが、山頂を極めた時、灼滅者達はそこに、黄金に輝く樹木を見た。
「どうやら、これのようでござるな……この樹、ゴールド・コンダクターっぽくてなんか嫌でござるが……」
とはいえアンブレイカブルの『黄金闘技場』とやらにも関連しそうな見た目ではある。樹木に実っていた書物を慎重にもぎ取ると、ハリーはそれを忍者装束に仕舞い込んだ。
「情報の精査は後でござるな。次なる戦いのために……まずは山を下らねば」
山頂から麓を見下ろし、灼滅者達は急いで山を下りはじめた。
●業の荒野
『業の荒野』での戦いは、防衛戦力として集められた生殖型ゾンビ達にとっては厳しいものであった。
生殖型ゾンビの最大の特徴は、バベルの鎖の影響を受けずにサイキックを使用できること。そして殺害した一般人を自分と同じ生殖型ゾンビに出来ることだ。
つまり、この戦場においては何の意味も持っていない。
元老達も彼ら生殖型ゾンビの利用方法を検討してはいたのだろうが、現時点でそれが為されたとは言い難い。
開発者である白の王セイメイならば、その特性を生かすための謀略を幾らでも考えていたのだろうが、それもセイメイの灼滅と共に失われた。
「ここで再び絶滅させておきたい相手やな」
羽二重・まり花(恋待ち夜雀・d33326)のウイングキャット『りんず』が、同意するように生殖型ゾンビ達のリーダーへと肉球を叩き付ける。
一度絶滅しながらも再びよみがえり、そして再度滅びようとしているゾンビ達。
既に灼滅されたホワイト・ビヘイビアへの忠誠を尽くさんとする姿に、まり花はどこか憐れみを抱かずにはいられなかった。
●ブラッド・ペネトレイター
『石油』を司る者、ブラッド・ペネトレイターと灼滅者達との戦いは、血の鉱脈にそびえる『赤く脈打つ城』で、その佳境を迎えていた。
現代社会において、不可欠ともいえる『石油』。
それを生み出したブラッド・ペネトレイターは、『人類管理者』の名にふさわしいものと言えるだろう。
たとえ、それが人類の生産と消費を加速させ、さらなる闇堕ちを生むものであったとしてもだ。
進歩した文明を自ら捨て去ることは、人類には困難を極めるだろう。
ある意味で、統合元老院クリスタル・ミラビリスの元老達の影響は、たとえここで灼滅したとしても残り続けるのかもしれない。
「やりますね。勝負は預けますよ」
「あっ……!! 待ちなさい!」
真咲・りね(花簪・d14861)の鬼神変を受けたブラッド・ペネトレイターを迎え入れるように城の床は形を変えた。
床の下へと姿を消した元老を追い、りね達は走り出す。
胎蔵界を舞台にした戦いは、最終局面を迎えようとしていた。
→有力敵一覧
→(3)業の荒野(2勝1敗/戦力150→50)
→(4)力の森林(0勝1敗/戦力450→450)
→(5)知識の山脈(3勝0敗/戦力50→0/制圧完了!)
→(6)血の鉱脈(24勝7敗/戦力1500→300)
→(7)蒼の玉座(6勝2敗/戦力1400→1100)
→(10)灰の円卓(0勝1敗/戦力350→350)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。